くらし 新年のごあいさつ 迎春 美波町長影治信良

新年明けましておめでとうございます。町民の皆様には、新春をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

旧年中は、町民の皆様をはじめ、町議会、関係機関の温かいご理解とご協力を賜り、町政の円滑な推進を図ることができましたことに対し、心から感謝を申し上げます。

年の初めにあたり所感を申し上げます。
昨年は美波町のシンボルであるウミガメの年(タートル・イヤー)でありました。
1月には直木賞に伊与原新さんの短編集「藍を継ぐ海」が選ばれました。舞台は県南の阿南市と美波町の間に位置する架空の町「阿須町」。ウミガメの産卵地であるこの町を舞台に、ウミガメの卵をふ化させ、自分一人の力で育てようとする中学生の女の子の物語で、作品の中には「日和佐うみがめ博物館カレッタ」「大浜海岸」や「ウミガメ監視員」など美波町に実在する名前が出てくるなど、非常に親近感を覚える作品であります。
7月にはうみがめ博物館がリニューアルオープンし、8月には開館40年を迎えました。
11月には「第36回日本ウミガメ会議」が本町で開催され、全国各地から約300名のウミガメ研究者や保護活動などに取り組まれている関係者が集い、ウミガメやウミガメを取り巻く自然環境に関する最新の研究成果や情報を持ち寄り、議論を重ね交流が図られたことは大変意義深いものでありました。
本町では、ウミガメの保護を通して環境問題を考え、ウミガメに優しい町がとりもなおさず環境に優しい町であることを再認識し、環境学習やSDGsなどについて学ぶことができる“学びの拠点”としての役割を担う博物館をめざしてまいります。

昨年も記録的な猛暑(美波町でも7月の観測史上最も高い、最高気温37.7℃を観測)、台風による大雨、カムチャツカ半島を震源とする地震による津波(美波町由岐で30cmの津波観測)、そして大規模火災など大災害が相次いだ年でありました。
また、3月には内閣府より「南海トラフ巨大地震」の新たな国の被害想定が公表され、津波高は24m(県下最大)で増減はないものの、津波浸水面積が1.1平方キロメートル増加、津波到達時間が12分から2分短縮され、加えて南海トラフ巨大地震(マグニチュード8~9級)が今後30年以内に発生する確率も見直され、60%~90%程度以上となるなど、厳しさと切迫性が増していますが、引き続き安全・安心のまちづくりを進めてまいります。

海部郡3町では、消防やゴミ処理など一部の事務を効率的に行うため一部事務組合を設置しています。そのうちゴミ処理施設は老朽化、海部消防組合の本部庁舎は津波浸水区域外移転のため建替えをすることとし、両施設とも昨年工事に着手いたしました。完成いたしますと次世代まで安全で安定した施設になることはもちろん、災害時でも住民の皆様の命を守る活動が可能になります。今後とも効率的な広域行政を進めてまいります。

本町は本年3月末に合併20年の節目を迎えることから、3月22日に「美波町町制20周年記念式典」を開催いたします。本町発展にご尽力いただいた皆様のご労苦に思いを巡らせ、これまでの歩みに思いをいたすとともに、本年をこれからの20年に向けてのスタートの年と位置づけ、本町の更なる飛躍・発展に向け果敢に挑戦をしてまいります。

さて本年の干支は丙(ひのえ)午(うま)です。この年の真義は「荒怠(こうたい)相(あい)誡(いまし)め、自彊(じきょう)息(や)まざるべし」にあると言われています。(以上、安岡正篤著「干支の活学」プレジデント社)
世界も国内もますます複雑化・不安定化する不確実な時代でありますが、本年も災害に強い町“美波町”、子育てしやすい町“美波町”、にぎやかな町“美波町”の実現に向け、私が先頭に立ち職員一丸となって、住民の皆さまの負託に応えて参りますので、なお一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

本年が皆様にとりまして、健康で明るく幸多い年となりますことを心からご祈念申し上げ、新春のご挨拶といたします。