しごと 海とともに生きる、八代目漁師。

祖母の漁に連れられ、父や祖父の船に乗り…、海とともに育ってきた漁師。今回は、日和佐町漁協に所属する37歳の若手漁師であり、5人の子どもを育てる父でもある立石徹さんに、話を伺いました。

■日和佐の海で漁師をしている立石さん
立石さんは、日和佐で8代続く漁師の家に生まれました。
「漁師に憧れていた、というより、気づいたらこの道にいましたね。」と、笑顔で話します。
町内の高校を卒業後、すぐに漁師となり、今年で約20年。
海は立石さんにとって「なくては息ができない存在」であり、暮らしの一部として当たり前に寄り添ってきた場所だといいます。
奥さんとは若くして結婚し、現在は5人の子どもを育てる大黒柱です。
家族で支え合いながら、日和佐での暮らしを続けています。

一番の趣味は「釣り」だそう。
休みの日も趣味のため海に出ることが多く、「結局、海にいる。離れられないですね。」と話してくれました。
仕事として向き合う海とはまた違い、趣味の釣りでは、純粋に海と向き合う時間を楽しんでいるといいます。
本紙右の写真は、趣味の釣りで大物を釣り上げたときの一枚です。
自然な笑顔から、海を心から楽しむ立石さんの素顔が伝わってきます。

■漁師としての、日々の仕事とは
立石さんの主な仕事は、釣り客を船に乗せて案内する「遊漁船」や、磯へ渡す「渡船業」です。
これらを年間を通した仕事の柱としながら、定置網漁や刺し網漁など、季節に応じたさまざまな漁にも取り組んでいます。
魚を獲るだけでなく、天候や潮の流れ、海のわずかな変化を見極め、その日の漁の方法や出船の可否を判断することも、漁師として欠かせない技術の一つです。
そうした経験と勘を生かしながらお客様と向き合う仕事は、容易ではありません。
繁忙期は、水温が下がり始める10月から翌年1月頃にかけてです。
伊勢海老やアオリイカ漁が本格化するほか、釣り客も増え、特に忙しい時期になるそう。
漁師の仕事にはさまざまなやりがいがある一方で、天候に左右されやすく、急な中止や予定変更も少なくありません。
休みの予定が立てづらい大変さと向き合いながら、立石さんは日々、海と向き合っています。

■QA
Quesstion.1漁師は楽しい?
「楽しいですよ!遊漁船や渡船業では、お客さんが喜んでくれるのが一番うれしいですし、網漁では、これまでの経験と勘が当たって大漁だった時に『やったった!』って思います。技術が伴う分、難しさはありますが、それも含めてやっぱり楽しいですね。」と、率直な思いを語ってくれました。

Quesstion.2大切にしていることは
お客さんに、「楽しかった。また来たい!」と思ってもらうために、まずは自分自身が海を楽しむことを大切にしているといいます。また、自分が食べて本当においしいと思える魚を獲ることも、日々の漁で欠かせないポイント。
一匹一匹に向き合うその姿勢から、漁への真摯な思いが伝わってきます。

Quesstion.3若手漁師としてのこれから
「漁は技術の世界。だからこそ、去年の自分を超え続けたい。」そう語る立石さんは、日々の仕事一つひとつに真摯に取り組みながら、技術と経験を磨き続けています。
そして、漁業という仕事がこれからも地域に根づき、次の世代へと受け継がれていくことを、強く願っているといいます。