文化 あの美しい石垣をもう一度 75

◆角石の加工
角石は、石垣の角部に算木積(さんぎづ)みによって積み上げられる石材で、石垣の強度を高めるだけでなく、美しい勾配を作り出すためにもなくてはならない石材です。そのため、石垣に使われる石材の中でも大きく、表面には丁寧な加工が施されています。特に、角石を積む時に接する上下の面は滑らかに仕上げられています。また、角石は大きいだけに重く、その重さが点に集中するとヒビが入ったり、割れたりするおそれがあるため、できるだけ滑らかな「面」で重さを受けることが、角石を安定して積み上げるためには重要となってきます。
現在、崩落によって破損してしまった角石に代わる新しい角石を製作中です。ある程度加工が終われば、実際に積み上げ、点で当たっているところを確認します。なかなか1回で加工が終わることはなく、積んだり外したりを繰り返しながらの非常に手間のかかる作業にはなりますが、安定した石垣を積み上げていくためにはなくてはならない作業です。

(1)まずは積み上げてみる
(2)当たり具合を外から確認
(3)外してみて当たり具合をさらに確認
(4)加工が必要な箇所をペンで囲う
※詳細は本誌P.12をご覧ください。

問い合わせ:文化財保存活用課 丸亀城管理室
【電話】23-2107