- 発行日 :
- 自治体名 : 香川県三豊市
- 広報紙名 : 広報みとよ 令和7年9月号
「農林水産物の販路拡大」をミッションとして、令和4年8月に関西から地元の三豊市に戻り、地域おこし協力隊に着任。今年8月をもって3年間の任期を終え、協力隊を卒業しました。温かく受け入れていただいた皆さんへ感謝を込めて、これまでの活動を報告します。
地域おこし協力隊(農林水産業振興)
古市 綾美(ふるいちあやみ)
■活動の趣旨
三豊の豊かな農林水産物と作り手の思いを併せて伝えることで、販路拡大をめざしてきました。
特に、平成31年にスタートした『みとよのみ(R)プロジェクト』を引き継ぎ、前職の経験を生かしながら、生産者の皆さんと共に情報発信やプロモーション活動を行ってきました。
■活動の成果
活動1 広報ツールの作成
市認定地域産品『みとよのみ(R)』の特設サイトやパンフレットなどをリニューアルしました。
以前は冊子など紙媒体が主でしたが、新しい情報を次々と更新していくために、また市外・県外の人たちにもお知らせできるように、WebサイトやSNSなどのデジタル媒体の充実に力を入れました。「食べ物や作り手そのものを見てほしい」という考えから、シンプルなデザインで写真や文章を楽しんでもらえるように工夫をしました。
活動2 現場での取材や情報発信
情報発信が滞っていたため、『みとよのみ(R)』の広報係として、記事作成や写真撮影に取り組みました。
認定品を生産している事業者の皆さん全員へ取材をさせていただき、「なぜ三豊市で農業を営んでいるのか」「なぜ商品を開発したのか」「今後どんな未来をめざしているのか」などを伝える記事を作成しました。
伝えるためには情報の量も大切だと考え、Webサイトでは計約70ページ、SNSでは約360の投稿と更新を重ねました。
活動3 マルシェや合同展示会などへの出展
消費者の声が直接聞けるマルシェイベントや、バイヤー※との商談につながる展示会などに、事業者の皆さんと協力して出展しました。任期1~2年目の間、ほぼ毎月参加したマルシェでは、三豊のフルーツや野菜、加工品を求めて来場してくれるお客さんもいて、三豊の実りの魅力を再認識しました。
また、さまざまなイベントに参加し、他地域の作り手やバイヤーの話を聞きました。どんなイベントに出展すべきかや参考事例などを調査した結果、実際に参加したかったイベントに出展できることが決まりました。
※バイヤー…商品を仕入れる担当者、買い手
活動4 バイヤーとの商談
こうした活動を通して、少しずつ『みとよのみ(R)』が認知され、Webサイトを通してバイヤーから問い合わせをもらえるようになってきました。
商談に関する知識や経験がなかったため、本で勉強したり、生産者やバイヤーに教えてもらったりしながら、バイヤー向け広報にも取り組みました。
その結果、数件のポップアップイベント※の開催や新規取り引きにつなげることができました。
※ポップアップイベント…短期間のみ開かれるイベント
活動5 地域おこし協力隊のつながり
別所属の地域おこし協力隊と協働することで、観光振興などさまざまな地域おこしの取り組みと絡めて、農林水産物のプロモーションを行いました。
例えば、東京・有楽町で行われたみとよマルシェのポスターをデザインし、実際に現地でも農産物や加工品を販売するなど、1人では実現できなかったことにも関わることができました。
■さいごに
着任当初は、農林水産業のことを何も知らない私が役に立てるのだろうかと不安に思うこともありましたが、地域の生産者や販売店の人など関わってくれた皆さんが寛大に温かく受け入れてくれたことで、この3年間は日々学びながら、かつ自分の得意分野も生かしながら活動することができました。
活動を通して、三豊の食べものや暮らしが大好きになりました。今後も引き続き三豊で、広報支援やWebサイトなどを手がける事務所を運営し、この地域がずっと続くようお手伝いをしていきます。
三豊市で地域おこし協力隊として活動でき、本当に充実していました。ありがとうございました。
問い合わせ:農林水産課
【電話】73・3040