- 発行日 :
- 自治体名 : 香川県土庄町
- 広報紙名 : 広報とのしょう 令和7年8月号
■3歳児健診で目の「屈折検査」をしています
小豆島中央病院小児科 山本真由美先生
3歳児健診では、以前から簡単な視力検査をしていました。それに加えて、数年前から専用の機器を使った屈折検査が導入されました。カメラのような機械を使って、お子さんの目を撮影することで屈折検査をします。痛みはなく、短時間で安全に検査できます。
子どもの目の機能は、3歳ごろまでに急速に発達し、6〜8歳までにほぼ完成すると言われています。この時期に視力が発達しないと弱視となります。弱視の原因は様々ですが、強い遠視や乱視などの屈折異常が多いそうです。早期に屈折異常を発見し、治療が開始できると、正常な視力の獲得が期待できます。
日常生活の中で実は見えづらさがあっても、子ども自身は気づいていないことがほとんどです。見えているようでも、片目だけ視力が弱く、見える方の目だけで見ている不同視という状態になっている場合もあります。この場合も、早期に発見し治療を開始することで、両目で見る機能を獲得できることが期待できます。目の機能が発達し完成する時期は決まっているので、なるべく早く発見し治療を開始することが重要です。
検査で気になる結果が出ても、異常と診断されたわけではありません。必ず眼科を受診して、しっかり診てもらいましょう。
3歳児健診は、ほとんどのお子さんが初めて目の検査を受ける機会だと思います。屈折検査は園や学校の健診では行われていません。ぜひ健診を受診しましょう。