子育て 不登校児童生徒の「社会的自立」を支える取組

令和6年度の文科省の調査では、小・中学校における不登校児童生徒数は35万3970人と発表されています。12年連続で増加しており、社会問題にもなっています。
不登校は単なる「欠席」や「サボり」とは異なり、子供たちが抱える多様な問題が複雑に絡み合った現象です。不登校は、学校だけの問題でも親子だけの問題でもありません。社会全体で子どもたちが安心して学べる環境を構築することが必要であり、学校・家庭・地域・関係機関等が一体となって取り組むことが不可欠です。琴平町で行われている主な取り組みを紹介します。

■校内教育支援センター
空き教室等を活用して学校内で不登校児童生徒をサポートするところです。クラスの中に入れない子どもの居場所を確保するのが目的で、子どもたちが自分のペースで生活や学習ができるように、教職員が支援にあたっています。また、保健室を利用した個別の支援も行っています。

■スクールソーシャルワーカー【SSW】 スクールカウンセラー【SC】
学校の専門スタッフで、それぞれ2名(SSWは現在1名)が、すべての学校を巡回しています。SSWは福祉の専門家で、子どもを取り巻く環境について考え、関係機関との連携・調整をしてくれます。SCは心の専門家で、カウンセリングを通して、子どもの行動の背景の見立てや学校や家庭での支援について提案してくれます。

■教育支援センター
不登校児童生徒に居場所を提供し、学習支援や相談などを行うことを目的として、各市町教育委員会が設置している公的機関です。琴平町では、「適応指導教室」という名称で、少年育成センター内に設置されており、3名のスタッフ(男性1名、女性2名)で運営しています。

◇「琴平町適応指導教室」運営方針
安心して通級できる環境づくりや良好な人間関係を醸成し、保護者との信頼と理解を深める中で原籍校復帰等も含めた、一人一人に応じた社会的自立を支援する取組に努める。具体的には、状況や特性・能力、興味や関心に応じて可能な限り柔軟に学習及び活動が進められるように支援する。

■相談活動
少年育成センターでは、いじめ等の学校生活での悩みや、家庭での悩みについて、子どもや保護者からの相談活動を実施しています。不登校に関しての相談が最も多いです。

子ども・保健課では、不登校に限定したものではありませんが、子育てのことで気になっていることや心配事について相談を受けています。また、「適応指導教室」の取組にも協力してくれ、必要に応じて入級している児童生徒及びその保護者を支援してくれています。

◎不登校児童生徒を温かく見守り、地域での支援体制を整えることが、不登校解消に重要です。
*香川県教育委員会「さぬきっ子の社会的自立をチームで支えよう」参考

問合せ:少年育成センター
【電話】75-0919