くらし 世界に誇れる「5つの魅力」(1)

2.高品質で世界を魅了する今治タオル

シリーズでお伝えしている今治の5つの魅力。今回のテーマは「今治タオル」です。ほかのコンテンツと比べても圧倒的な知名度を誇り、今や象徴的な存在となっています。一方で、需要の変化などに伴い、生産量が減少している現状がある中、それに対峙し未来を切り拓こうとする思いを、業界を牽引する方々に伺いました。

今タオルの「今」

◆タオルを活用した新たな取り組みや、産地に親しむ活動
◇デジタルアートギャラリー

◇CSR活動
CSR活動は、企業活動そのものを社会・環境に配慮した形にする取り組みです。
今治タオル工業組合では、今治の森林やタオルづくりに欠かせない水について学ぶ活動「今治タオルと水の森」が行われています。

◆今治という地なくして 今治タオルは存在できない
◇今治タオル工業組合 田中 良史理事長
今治タオルは、タオル工場だけで完結する産業ではありません。染色、プリント、刺繍といった周辺加工に加えて、糸や薬品、機械、物流など、本当に多くの事業者が関わっています。高校を卒業したばかりの若い人からベテラン世代、子育てや介護をしながら働く人、通勤が難しい方の在宅勤務など、働き方も多様です。こうした裾野の広さこそが今治タオル産地の大きな特徴であり、地域の雇用を支えてきた力があります。今でこそ多くの人にブランドの質を知っていただいていますが、この名声を支えているのは今治に蓄積された技術と歴史、ネットワークです。これらを維持し育てていくことは絶対の使命です。
今治タオルには「完成形」がありません。長い歴史のなかで、多種多様なニーズに応えてきました。知名度という大きな土台のもと、海外展開や販路開拓の道も見えていますが、一つの方向ばかり注力するのではなく、多様性や各社の価値観を生かし今のニーズに応えることが大切です。分業体制のなかでそれぞれが専門性や個性を発揮していますが、「産地を大切に思い、良くしていきたい」という大きなベクトルは一緒です。ブランド20周年間近になり、改めて『チーム今治タオル』として産地全体の未来図を描いていきたいと考えています。

◆あらゆる交流が 壁を突破する
◇今治タオル工業組合青年部会 藤髙 亮会長
現場に近い若い世代が集まるのが青年部会です。メーカーだけでなく、周辺産業のメンバーも多く参加し、例会などを通じて本音で語り合っています。私が一番強く意識しているのは、「サプライチェーンをどう守るか」という視点です。中には、今やごく少数の会社しか担っていない工程もあります。青年部会では単価の適正化や生産性向上、環境づくりなどの議論も重ねており、現場のリアルな声を持ち寄れる場としても、青年部会の役割は大きいです。
私がこの1年、部会のテーマに掲げたのは「交流」です。これまで距離があった大阪・泉州タオルの方とも意見交換を行いましたし、「他社の工場はのぞかない」という暗黙のルールをあえて越えることで新しいアイデアや気づきが生まれました。また、今治タオル工業組合の各委員会に青年部会メンバーが参加し、産地の方針決定の場に若い世代の視点が加わっています。この内部交流も、実はこれまでなかなかできていなかったんです。産地内外・企業同士のこうした交流は、画期的な一歩だと感じています。
産地内からは「タオルをつくって良かった」と胸を張れるように、県外からも今治タオルに憧れてたくさんの方が訪れてくれるような産地を目指していきたいと思っています。