くらし 6月は愛媛県防災対策強調月間”避難”のすすめ(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県今治市
- 広報紙名 : 広報いまばり 2025年6月号
3月23日に発災した林野火災では、7か所の避難所(自主避難所除く)が開設され、合わせて400人近くの方が避難されました。今回は避難指示が出された期間や範囲も限られていましたが、近い将来に発生すると予想される南海トラフ巨大地震に見舞われた場合、その避難指示の規模と期間がはるかに大きくなる可能性も十分に考えられます。
ある日突然やってくる災害に慌てないためには、日々の暮らしに防災を組み込み、日常の中で「もしも」に備えることが大切です。
■令和7年今治市林野火災「ゲンバの声」
◇避難所の対応にあたった
〈桜井公民館〉
館長 世良徹也
桜井公民館が避難所になっている間は、公民館の職員と応援の合わせて5人で運営していました。開設している間に、火災の影響で停電や断水などトラブルが起こり、良い状態で受け入れられないときもありました。
市や公民館にも毛布や簡易トイレなどの備えがあり、地域の人と一緒に避難訓練も行っていますが、今後南海トラフ巨大地震のようなさらに大きな災害が起こったとき、果たして万全に運営できるかどうか分かりません。道路がふさがって物資が届かなくなったり、長期間の避難生活になることも十分考えられます。その際の対応については、しっかりと想定しておかなければなりません。
◇災害対策本部で総括を行った
〈防災安全局〉
局長 越智貴紀
この度の「令和7年今治市林野火災」では、過去最大の林野火災となってしまいました。そういった中、7地区3,056世帯の皆さんへ避難指示を発令させていただきました。
尊い人命は守られたものの、大事なご自宅や財産に被害を受けられました方々にお見舞い申し上げます。
今回の火災では、現場に近い桜井小・中学校の避難所開設は見送り、距離はありますが、国分小学校と国分公民館の避難所を開設しました。避難所を決めておいても、さまざまな状況からお住いの近くの避難所が開設できない場合もあります。避難行動を実施する場合には、今治市が発信する、避難情報や避難所情報を確認してから避難をお願いします。
ー実際に避難する時の具体的なイメージを持つことが大切ー
■”避難”を知る
1.非常用持ち出し袋+α備蓄しよう!
避難用の「非常用持ち出し袋」を準備している家庭も多いと思いますが、外出中に突如災害が発生したり、避難が長期化して、持ち出し袋だけでは足りなくなる場合も予想されます。状況を段階的に考え、+αの備えがあるとよいでしょう。
◇持ち歩く防災グッズ
普段使うカバンなどに「日常的に」入れておけば、突然の被災にも対応できます。ポーチに小さくまとめておきましょう。
例えば
・スマホの充電器、充電コード
・音の鳴るもの
・財布(小銭も準備)
・飴
・水筒
他にも、おくすり手帳や、母子手帳、ラジオ、スマホには防災アプリを入れておくなど、事前に確認できるようにしておきましょう!
◇非常用持ち出し袋
玄関など、すぐに持ち出せる場所に置いておき「自分(子ども)が」「家から避難所まで」「すぐに持ち出せるか」という基準で、3日ほどを乗り切ることを目的に、整理しましょう。
[POINT]季節に合わせて準備しておく
衣類はなるべく着て、ヘルメットやマスクも着用しましょう。夏・冬は、別途季節用の袋を一緒に備えておきましょう。
夏:
・薄手の服
・少し多めの水
・タオル
・ウエットティッシュや汗拭きシート
・塩分補給できるもの
・虫よけグッズ
冬:
・厚手の服、羽織るもの
・厚手の靴下
・カイロ
・保湿用グッズ(クリームなど)
◇長期避難時のための準備
非常用持ち出し袋だけが備蓄という訳ではなく、長期間避難しなければいけない時のためにも大きめで頑丈な収納袋や、旅行用バッグなどに、食料や生活用品をまとめておくと安心です。
例えば
・筆記用具
・常備薬
・軍手やゴム手袋
・カセットコンロ
・キャンプ用の寝袋や椅子
・ティッシュ、コップ、皿などの生活用品
◇今日からはじめるローリングストック
食料を多めに買い置きし、賞味期限が古いものから消費、消費した分を買い足す…というサイクルで、普段から家庭内に一定の食料が備蓄されている状態を保つ方法です。
[POINT]家庭備蓄が備えに
食料だけでなく、日用品にも当てはめることができます。普段から食べたり、利用しているものをローリングストックして、避難生活も慣れたもので乗り切りましょう。