健康 健康手帳Vol.346

新居浜市医師会提供

■急性中耳炎について
鼻かぜの細菌が耳管を通って中耳に入ることにより急性中耳炎が発症します。軽度の場合には鼓膜が充血する程度ですみますが、中耳内にうみが充満して鼓膜が緊張することで強い痛みや発熱が生じます。このような時には「鼓膜切開」といって鼓膜に穴を開けてうみを吸い出すことで痛みや熱は消失します。また、特に炎症の度合いが強い場合には自然に鼓膜が裂け、耳だれが出ることもあります。
子ども(特に3歳以下の乳幼児)は免疫力が十分でないため風邪をひきやすく、へんとうせんやアデノイドも炎症を起こしやすくなっています。また、耳管自体の長さも短く、その傾きも水平に近いために鼻の炎症が中耳に伝わりやすく、中耳炎になりやすいのです。
また、保育園や幼稚園などの集団保育の場では抗生物質の効きにくい細菌による急性中耳炎が増えており、完治するのがなかなか難しく、さらに抗生物質の服用が不完全になることも多いため、繰り返し急性中耳炎を発症することが起こります。
耳鼻咽喉科を受診して、確実に最後まで治療することが重要です。