子育て 世界にふれ、未来をひらく ~大洲市中学生等海外派遣事業~(2)

●冒険で見つけた絆と広がる世界
平野中学校 木村元信(げんしん)さん
12日間の滞在で僕は、忘れられない真夏の大冒険をしました。到着時は英語が通じるか不安でしたが、帰る頃には自分とは思えないくらい頭が英語脳になっていました。一番驚いたのは現地の人の優しさです。ホストファミリーは、本当の家族のように接してくれました。特に12歳の長男とは、文化を教え合ったり、サッカーや空手をして、最高の絆を築くことができました。学校でも友達が温かく迎えてくれて、ランチをしたり日本語を教えたりと学校生活を満喫することができました。
この経験を通して「世界は広い」と実感しました。自分が思うより何倍も知らないことであふれており、それを学ぶことで国と国をつなげることができると思います。人と触れ合う中でコミュニケーションの楽しさも知り、身に付けた力をいろいろな場面で発揮していきたいです。
12日間の体験を経て、海外に関わる仕事に就きたいという思いが芽生えました。いつか再会するために、英語とコミュニケーション力を磨き、日本とオーストラリアをもっとつなげたいです。

●言葉よりも大切な、共通点が生むつながり
肱東中学校 佐藤 嘉(ひろ)さん
長いと思っていた12日間も、さまざまな体験の中であっという間に過ぎていきました。初めての飛行機や海外、親と離れての生活に不安もありましたが、ホストファミリーや現地の人のやさしさに支えられ、楽しく過ごすことができました。振り返ると、「もっと一緒にいたかった」「もっとオーストラリアのことを知りたい」という気持ちでいっぱいです。
私の目標は、派遣事業でのコミュニケーションへの挑戦でした。ジェスチャーや写真で伝えることはできましたが、相手の英語を聞き取るのは難しく、リスニングや語彙力が今後の課題だと感じました。現地の学校生活では、共通点を見つけるとすぐに友達になれることを実感しました。サッカーやゲーム、ポケモンなどのおかげで距離がぐっと縮まり、言葉が通じなくても、仲良くなれると学びました。
この経験を通して、いろいろな体験をしたいという積極性が芽生えました。これからも自分から新しいことに挑戦していきたいです。

●わくわくで始まった学びと発見のホームステイ
大洲南中学校 西野ひかりさん
9日間のホームステイ。最初から不安はなく、海外で英語を学べることにわくわくしていました。現地では文化や生活様式の違いに驚きました。普段学ぶアメリカ英語と、オーストラリアで使われるイギリス英語には、スペルや発音、物の表し方の違いがあり面白かったです。学校は幼稚園から12年生までがとても生き生きしていて、生徒一人一人が自分の意見を持つ自由な教育を感じました。英語が伝わらないこともありましたが、「話したい!」という思いで臨むと理解してもらえ、積極性と相手への思いが会話の秘訣だと学びました。
ホストファミリーは母のサラ、同級生のビリー、年下のエメラルドの3人で、毎晩一緒に料理を楽しみました。トマトスープやスパイスカレー、アップルクランブルはどれもおいしく、日本食が恋しくなることはありませんでした。一番のお気に入りはスパイスやショウガを調合して作ってくれたチャイで、寒い朝に心と体を温めてくれました。とても素敵なホストファミリーにまた会いに行きたいです。

●不安から楽しさへ文化の違いがくれた学び
大洲北中学校 飛田奈津紀(なつき)さん
初めてのオーストラリアでのホームステイと学校での活動。最初は不安で緊張していましたが、ホームステイ先の家族や先生、生徒の優しさに支えられ、楽しく充実した時間を過ごすことができました。ホームステイ先では、食文化をきっかけに交流を深めようと、毎日一緒に夕食を作りました。用意した日本食を「おいしい」と喜んでもらえてとてもうれしかったです。買い物や食事を通してたくさん会話を交わし、英語のコミュニケーション力を高めながら文化の違いを実感することができました。現地の学校では、幅広い年齢層の子供たちと交流しました。休み時間の「モーニングティー」は、お菓子やフルーツを食べながら会話を楽しみます。日本にはない習慣で驚きましたが、現地の学生にとって心を整える大切な時間であると感じました。
親元を離れた12日間は、英語力やコミュニケーション力が向上し、文化の違いを肌で感じることで異文化理解への興味・関心も高まりました。この学びをさまざまな場面で役立てていきたいです。