- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県大洲市
- 広報紙名 : 広報おおず 2025年11月号
豊茂五ツ鹿踊り保存会
会長 菊地寿昌(としまさ)さん
豊茂五ツ鹿(いつしか)踊り保存会には19人が所属しており、現在中心となって活動しているのは35歳から40歳代の6、7人です。中心メンバーのほとんどは小学生の頃から五ツ鹿踊りに親しんできた人たちで、私も含めその半数は現在市外に暮らしながらも、秋祭りの時期になると豊茂に戻り、五ツ鹿踊りを続けています。
現在の主な活動は、毎年10月に行われる豊茂三島神社の秋祭りでの奉納や、2月第4日曜日に開催される芸能発表会への参加です。かつては11月の豊茂ふるさとまつりでも踊っていましたが、コロナ禍から開催されていません。
私は小学6年生の時に踊りの練習を始めました。小さい頃から五ツ鹿踊りが大好きで、秋祭りの太鼓の音を聞くと胸が高鳴ったものです。その頃は15人ほどの子供が集まり、親子で一緒に踊る姿も見られました。しかし、若者の多くは進学や就職で地元を離れ、今では小学校も廃校となり、新たに踊りを始める子供はいません。この貴重な伝統芸能に関わることに誇りとやりがいを感じる一方で、少子高齢化の影響で活動を続けることが難しく、いずれ途絶えてしまうのではないかと心配しています。
今後は、同じルーツを持つ他地域の五ツ鹿保存団体との交流や、令和10年度に愛媛県で開催される「国民文化祭」にも関わることができればと考えています。これからも仲間と力を合わせながら、五ツ鹿踊りを次世代へとつないでいきたいと思っています。
