文化 むかしの道具

■箱膳(はこぜん)
箱膳はふた付きの膳で、一人分のお椀やお箸などを箱の中に収納できるようになっています。家族がそれぞれ自分の箱膳を持っており、食事の時に箱から食器を出し、裏返したふたの上に乗せて使用しました。
食後は、食器に白湯(さゆ)を注ぎ、漬物で拭いて食べ、白湯を飲んだ後、食器を布巾で拭いて箱膳に食器を収納し、ふたをかぶせて片付けます。箱膳には、写真のように引き出し付きのものもありました。
箱膳は江戸時代から昭和初期ころまで広く使用されましたが、ちゃぶ台が普及して食事スタイルが変化したことなどから徐々に使われなくなり、さらにテーブルが登場すると、現在ではほとんど見られなくなりました。

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