文化 The Strawberry Schooner

◆ジョンソン アンドリュー・ブレイディ
アメリカでの夏休み

アメリカでは、学校年度は6月に終わります。最終日の日付は町によって異なりますが、ほとんどどこの町でも、学生は約3ヶ月間休みになります。9月に新学期が始まるまでの6月、7月、8月です。
休みの間、学生たちは何らかの宿題や夏課題をするのだろうと想像するかもしれませんが、実際にそうではありません。夏休みの3ヶ月間は学年と学年の間に当たります。正式に担任する教師はいませんので、宿題もありません。しかも、休みの間、地方自治体は教師の給与をカットするか大幅に減らすことで経費を削減します。教師が教えなければ給料を払う意味がない、という論理です。これは、夏休みの学習の抑制と部活動の抑制という二重の悪循環をもたらします。
夏の間、アメリカの学生は完全に自由です。責任からの自由、登下校や時間割などの構造からも自由です。それは必ずしも悪いことではないと思います。実際、私は夏休みが大好きで、とても幸運な子供時代を過ごしました。塾に通わせ、野球の私設リーグに参加させ、トロンボーンを買い与え、音楽教室に通わせるなど、あらゆる手を尽くしてくれた両親のおかげです。私にとって、夏休みは別の意味での自由を意味しました。友人関係を優先させる自由、健康的な睡眠スケジュールを立てる自由、単に成績が上がることよりも興味のあることを勉強する自由でした。
しかし年々、他の親が同じことをするのは難しくなっています。塾やスポーツ、宿泊キャンプなどの費用はどんどん上がっています。そして、片方の親が子供たちと一緒に家にいる余裕のある家庭はますます少なくなっています。アメリカでは、公共交通機関は便利とは言えず、しばしば安全でさえありません。誰かが運転してくれなければ、たとえ無料であっても、子供たちは夏のアクティビティに参加できないかもしれません。
もちろん、十分な工夫と粘り強さがあれば、家族は解決策を見つけられると思います。しかし、どうしようもなく忙しくなった親は、子どもたちが夏休みにスクリーンの前でYouTubeを見たり、テレビゲームで何時間も遊んだりして過ごすことを黙って見るしかなくなっています。
私は3ヶ月の夏休みが大好でしたが、今になって、夏休みが親や教師、ひいては生徒にとってどれほど大変なものかを実感しています。アメリカもそろそろ学年暦を見直す時期に来ているのではないかと思っています。