- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県北九州市
- 広報紙名 : 北九州市政だより 令和7年9月15日号
保健福祉の情報をお伝えします
◆1年に1回、結核検診を受けましょう
9月24〜30日は結核予防週間です
◇結核は昔の病気ではありません
結核は、今でも全国で年間1万人以上の患者が報告され、約1600人が命を落としている感染症です。昨年は市内で、113人が新たに結核と診断されました。特に70歳以上の患者が多く、高齢者では気付かないうちに進行してしまうことがあります。
◇結核の症状
次のような症状があるときには、早めに医療機関を受診しましょう。
・痰(たん)のからむ咳・微熱・体のだるさが2週間以上続いている
・急に体重が減った
◇結核を予防・早期発見しよう
・生後1歳までにBCG予防接種を
抵抗力の弱い赤ちゃんは、結核に感染すると重症化しやすいため、生後1歳までにBCG予防接種を受けましょう。
・自覚症状がなくても定期的に検診を
市では、40歳以上を対象に、無料の「結核・肺がん検診(胸部エックス線検査)」を市民センターなどで行っています。自覚症状がなくても定期的に受診しましょう。日程など詳細は各区役所「健康相談」コーナーへ問い合わせを。
集団検診日程表はコチラ
※詳しくは本紙をご覧ください。
問い合わせ:保健福祉局保健企画課
【電話】093-522-5721
◆コラム がんばらなくても野菜が増える、暮らしに寄り添う工夫
◇"がんばる"より"続けられる工夫"
9月は健康増進普及月間。北九州市では今年度、野菜の摂取量を増やす取り組みが進められています。野菜は健康づくりの基本。でも「もっと食べなきゃ」と思うだけでは、なかなか習慣にはなりません。
行動科学の研究では、健康行動を継続するには意志の強さより「環境」や「仕組み」が重要とされています。例えば、冷凍野菜やカット野菜を常備しておくと、忙しい日でも野菜を取り入れやすくなります。「汁物には必ず野菜を入れる」「まず野菜から買い物カゴに入れる」といったルールを作るだけでも、自然と摂取量は増えていきます。
◇野菜を日々の生活に無理なく組み込む
また、自分で料理をすること自体が野菜の摂取量を高めるという研究があります。難しく考えず、火を使わない一品でも十分です。さらに、出し方を工夫するのも効果的です。人は、彩り豊かで種類の多い料理を見ると、つい多く食べたくなる傾向があります。小鉢をいくつか並べたり、サラダに並べる野菜をバラエティーに富ませるだけでも、自然と手が伸びるのです。
子どもの野菜嫌いに悩む方には、家庭菜園もお勧めです。自分で育てた野菜には愛着が湧き、「食べてみよう」という気持ちが育ちます。実際、家庭菜園を経験した子どもは、そうでない子より野菜の摂取量が増えるという研究報告もあります。また、子どもが好きな味のドレッシングやソースをかけるだけでも、食べる量が増えやすくなります。
◇完璧を目指さない
「昨日より一口多く食べられた」そんな小さな一歩を、自分や家族で認めていきましょう。秋の味覚を楽しんでください。
公衆衛生学者・パブリックヘルスストラテジスト
(北九州市 アドバイザー)
林英恵
問い合わせ:保健福祉局健康推進課
【電話】093-582-2018