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●イノベーションと医工連携について
飯塚市立病院 イノベーション推進室
室長 吉川(よしかわ) 康彦(やすひこ)

「イノベーション」とは、今までになかった新しいアイデアや仕組みで、私たちの生活や仕事をもっと便利に、快適にすることです。
例えば、
・スマートフォンによるモバイル搭乗券やコンビニエンスストアでの様々な支払い
・自動運転の車が登場して、運転の安全性が高まり移動も楽になる
・AIが会社や医療現場の業務をサポートする
このような変化はイノベーションの力であり、新しい工夫で、世の中をよりよく変えていくことが創出されています。
「医工連携」とは、医師や看護師、医療技術職などと、ものづくり企業や研究機関の技術者が協力してより安全で使いやすい医療を実現する取り組みです。
例えば、
・車いすやベッドをもっと快適に、手術で使う器具をより精密に、さらにはAIやロボットで医療現場の負担を軽減する
・精密な動きを再現する手術支援ロボット
・体調を常時確認できるウェアラブル機器
・AIを使った画像診断支援
このような工夫が医工連携から生まれ、医療現場の困りごとをものづくり技術で解決し、新しい医療機器やサービスを生み出し、医療の質を高めています。
日本は高齢化が進み、医療の需要が益々増えていますが、医療現場は人手不足や負担増で対応が難しくなっています。同時にAIやロボットなど新しい技術が急速に進化し、医療分野での活用が可能になっています。こうした背景から、医療と工学の知恵を合わせることで、効率的で質の高い医療を実現することが求められています。
今後は、在宅医療や遠隔診断の拡大により、地域や家庭でも高度な医療が受けられるようになると期待され、また、AIによる診断支援やロボット手術の普及で、より安全で精密な治療が可能になります。医工連携は医療の質の向上だけでなく、新しい産業や雇用を生み出す力もあり、地域経済の活性化にも繋がる重要な取り組みです。
当院も平成29年4月にイノベーション推進室を設置し、飯塚メディコラボ事業や医療機器研究開発に参画しており、地域経済活性化及び地域医療の高度化に繋がる医療イノベーションの創出に寄与できるよう活動してまいります。