くらし 国際交流・韓国

◆10月9日はハングルの日

太宰府市国際交流員
金辛泫(キムシンヒョン)

10月9日は韓国の公式記念日である「ハングルの日(ハングルナル)」です。この日は、1446年に朝鮮第4代国王・世宗大王が創製した固有文字「訓民正音(ハングルの前身)」が公布されたことを記念する日です。
訓民正音は、当時漢字の習得が困難だった庶民のために、誰でも簡単に読み書きできるよう工夫されたもので、韓国語の音を体系的に表記できる科学的な文字として認められています。
ハングルの導入と普及により、韓国の識字率は飛躍的に向上しました。ユネスコのデータによると、2018年には韓国の15歳以上の成人識字率は約98.8%に達し、世界でも非常に高い水準にあります。

ハングルの日は、1926年に民間の学者たちによって「カギャの日(ガギャナル)」という名称で初めて制定され、1945年以降「ハングルの日」と改称し、政府により公式な記念日として認定されました。現在では法定休日となっており、毎年さまざまな記念行事や学術大会が全国で開催されています。
また、訓民正音の解説書である「訓民正音解例本」は、その歴史的・文化的価値が認められ、1997年にユネスコ世界記録遺産に登録されました。さらに2025年からは、世宗大王の誕生日である5月15日も国家記念日として新たに制定され、ハングルの創製と世宗大王の功績を広く称える日となっています。

※「ハングルナル」「ガギャナル」のハングル表記は本紙24ページをご覧ください。