- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県朝倉市
- 広報紙名 : 広報あさくら 第415号(令和7年9月号)
■みんなが平等に夢をめざせる社会へ
数年前、一部の大学の医学部入試で、学校側が女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えるという不正入試問題がありました。しかも、この問題は、別の事件の捜査によって発覚したものだといわれています。
この問題について学校側が説明した内容は、女性医師は結婚や出産で離職する可能性があり、関係する病院の医師が不足する恐れがあるとの理由から、女性の受験生だけ一律に減点したというものです。
日本の女性の社会進出は、特に政治参画の分野で進んでいません。最新のジェンダーギャップ指数において日本は、世界146カ国中118位と大きく遅れています。
他国では、女性が社会参加しやすいよう、ある一定比率を女性に割り当てるクォーター制などを導入し、実質的な男女平等を確保している国もあります。しかし、このような措置については、単に数を増やすためだけのものにならないよう十分に検討、議論が必要です。
冒頭の大学不正入試問題のように、結婚や出産による離職などを理由に、女性を差別することは絶対に許されません。性別に関係なく、人それぞれ夢や目標はさまざまであり、選択も自由です。その選択が性別により排除されることがないよう本人の特性、能力、資質で判断されるような社会であるべきです。
みんなが平等に夢をめざせる社会へ。そのためにも、私たちの周りで起こっている差別事象を、当事者だけの問題ではなく、社会全体の問題であると認識し、私たち一人ひとりが自分の事として考える必要があるのではないでしょうか。
※ジェンダーギャップ指数…世界経済フォーラムが、経済、教育、健康、政治の分野ごとに算出している男女格差を示す指標
問合せ:市人権・同和対策課
【電話】52-1174