文化 郷土の文化財

■骨と土器づくり

写真1は、牧島保育園の近くにある宮ノ前北遺跡から出土した縄文式土器(深鉢(ふかばち))の底部で、外側部分がでこぼこしています。
底の部分は、土器を作るときに使った台の表面がスタンプのように、そのまま残っています。この、でこぼこした痕跡は、いったい何を下に敷いていたのでしょうか。
答えは写真2です。この板状のものは、鯨の背骨(脊椎骨)の一部(骨端板)です。
でこぼこした面に土器の底の部分となる粘土を置いて、土器を作っていました。このため、土器の裏側に、でこぼこの痕跡が残っていたのです。
縄文時代には、土器を作るときに植物で編んだ編み物や木の葉などを下に敷いて、土器を動かしやすいように工夫していました。
この鯨の骨の台を利用していた土器は、縄文時代中期末から後期初頭(約4500年前)に作られ、阿高式(あたかしき)土器と呼ばれています。

※詳細は、本紙をご覧ください。

問合先:生涯学習課文化財係
【電話】22-1262