くらし 外来種を知っていますか

皆さんは、「外来種」という言葉を聞いたことがありますか。
外来種とは、人間の活動に伴って、それまで生息していなかった場所に持ち込まれた生き物です。
持ち込まれた後、日本の環境に適応し、地域の自然環境に影響を与える外来生物もいます。
外来種のひとつで、道端や河川などで鮮やかな黄色い花を咲かせている植物を見かけたことはありませんか。一見コスモスに似ていますが、これは、オオキンケイギクといい、北アメリカ原産の多年草で、5月中旬から7月にかけて、道脇や河川などでよく見かけます。
オオキンケイギクは、繁殖力が強く、在来種(元々その地域にいる生物・植物)を駆逐し辺りの景観を一変させてしまう性質を持っており、外来生物法では「特定外来生物の指定」を受けています。

■外来種被害予防3原則
~侵略的外来種による被害を予防するために~
(1)入れない
悪影響を及ぼす恐れのある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」
(2)捨てない(逃がさない・放さない・逸出させないことを含む)
飼養・栽培している外来種を適切に管理し「捨てない」
(3)拡げない(増やさないことを含む)
既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」

■外来種が引き起こす問題
外来種の侵略性により生態系などで被害が発生することを「外来種問題」といいます。
(1)生態系への被害
オオキンケイギクと同様で、在来種が追いやられるなど自然のバランスが崩れてしまうことがあります。
(2)人の健康への被害
毒を持っていたり、かまれたりすることにより、私たちの健康に危険が及ぶことがあります。
(3)農林水産への被害
野菜や果物、漁業の対象となる魚などの生き物が食べられ、私たちの生活に影響を与えることがあります。

■かわいくても
アライグマは、アニメの影響によりペットとして日本に持ち込まれた後に、飼育ケージから逃げ出し野生化した、飼いきれなくなって捨てられたなど、日本各地で繁殖して小城市内でも目撃されています。
現在では、ペットとして飼養が禁止されています。

■楽しくても
ブラックバスやブルーギルなどは特定外来生物に指定されています。この特定外来生物は、法律において飼育、運搬、保管、野外に放つ行為などが禁止されています。もし違反した場合は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられます。
また、佐賀県では、条例(佐賀県環境の保全と創造に関する条例に基づく移入規制種の指定)によって釣り上げたブラックバスやブルーギルなどのリリースも禁止しています。

問合せ:環境課
【電話】37・6102