- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県
- 広報紙名 : つたえる県ながさき 第117号(令和8年1月号)
九州新幹線西九州ルートの長崎~武雄温泉間は開業から3年が経過し、利用者数の増加や地域の変化など、効果が着実に表れています。一方で武雄温泉~新鳥栖間の整備方式は未だ決定しておらず、県では全線フル規格整備の早期実現に向けて取り組んでいます。
■九州新幹線西九州ルート(長崎~武雄温泉間)の概要
◇所要時間
現在、長崎~武雄温泉間は新幹線かもめ、武雄温泉~博多間は在来線特急リレーかもめが運行されています。
新幹線開業による、長崎~博多間の所要時間は最速1時間20分です。新幹線の開業前と比べて、約30分短縮されました。
◇利用状況
開業3年目の1日あたりの利用者数は延べ7,000人を超え、開業当時から年を追うごとに増加しています。開業後3年間の利用者数は約758万人にのぼり、多くの方が新幹線を利用しています。また、日常的な利用も進んでいて、開業当初より約3倍となる692名の方が通勤・通学に定期券を利用しています(令和7年8月末時点)。

■未整備区間の現状について
令和4年9月、九州新幹線西九州ルートは、長崎~武雄温泉間はフル規格、武雄温泉駅で在来線と新幹線を同じホームで乗り換える対面乗換方式により開業しました。
一方、武雄温泉~新鳥栖間については、国と佐賀県との間で幅広い協議が行われていますが、地方負担やルートの決定、在来線の取り扱いなどの課題があり、未だ整備方式が決定していません。
本県としては、近年頻発化する豪雨災害などへの対応力強化や本県を含む西九州地域の経済活性化のために、一刻も早く未整備区間の整備を進める必要があると考えており、全線フル規格整備の実現に向けて、事業の必要性や効果を県内外へ発信するとともに、関係機関と連携した気運醸成や国への働きかけを行っています。
■全線フル規格整備の効果
全線フル規格整備により関西直通運行が実現すると、以下のような整備効果があると考えられています。
(1)時間短縮効果
長崎から博多までは今より約29分、新大阪までは約38分の時間短縮効果が生まれます。また、武雄温泉駅での乗り換えが不要となるため、心理的には実際の時間短縮効果以上のメリットを感じることができると言われています。
・長崎からの所要時間(最速・試算)
博多まで約51分
広島まで約1時間54分
新大阪まで約3時間15分
(2)西九州地域における経済効果
本県も国土軸(※)に組み込まれることになり、交流人口の拡大や企業立地の促進などによる経済の活性化が期待されます。
※国土軸…新幹線・高速道路・高規格通信網によって結ばれた、人口・産業が集積する軸上の地域
(3)災害などへの対応力強化
新幹線は専用の高架を走行するため、天候や事故による輸送障害が在来線より少なく、大雨や大雪により高速道路が通行止めになった場合などの代替輸送機能としても期待されます。
■気運醸成に向けた動き
県では、関係団体などと連携しながら、全線フル規格整備の実現に向けた気運醸成に取り組んでおり、西九州ルートを取り巻く環境は、徐々に変化しています。引き続き、佐賀県やJR九州、国と意見交換を重ねながら、足並みをそろえて進められる環境づくりに努めていきます。
◇沿線地域外の理解促進
新幹線の沿線地域外でイベントを開催し、にぎわいを創出することで新幹線の効果を実感してもらい、新幹線への関心を高めてもらう取り組みを行っています。
開業3周年を記念し波佐見町で開催したイベントでは、新幹線を利用して参加された方など、約3,500人の来場でにぎわいました。
◇民間との連携
新幹線を貸し切り、子どもたちが大村車両基地を見学するツアーをJR九州とともに実施しました。車両基地の見学や写真撮影などを通して、新幹線の魅力を体験してもらいました。今後も関係団体などと連携して、かもめの魅力を発信していきます。
◇シンポジウムの開催
昨年8月29日、福岡市で経済団体主催の「九州新幹線西九州ルート整備促進シンポジウム2025in福岡」が開催され、約800名が参加し、インバウンドの呼び込みや産業立地による地域の活性化など、新幹線がもたらすさまざまな効果が紹介されました。新幹線が西九州地域だけでなく日本全体の発展につながるインフラであることが改めて確認され、県内だけでなく、県外でも早期整備実現に向けて気運が高まっています。
■国への働きかけ
昨年9月4日、大石知事と外間県議会議長、沿線の各市長および市議会議長、県内3経済団体が首相官邸を訪れ、全線フル規格整備の早期実現と課題に対する具体的な解決策の提示などを要望しました。県では今後も国に対して強く働きかけていきます。
問合せ:県の新幹線対策課
【電話】095-895-2066
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