- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県
- 広報紙名 : つたえる県ながさき 第112号(令和7年8月号)
■高齢者が気軽に交流できる「集いの場」をつくることが生きがい
志佐なごみ会(松浦市)
代表 神岡康一(かみおかこういち)さん
高齢者がさまざまな活動を通して、身体機能の維持やコミュニケーションを図る集いの場「志佐なごみ会」。利用者は口コミで徐々に増え、女性が多い中、健康マージャンをきっかけに男性の姿も見られます。現在は、神岡さんを中心に18人のボランティアスタッフが運営しています。
愛媛で生まれ育ち、高校卒業後、大阪の機械販売商社へ就職し、22歳の時に松浦市に異動しました。その後、大阪本社に戻り、縫製工場が発展途上国へ進出するのに併せて海外でも活動し、62歳で松浦市に戻ってきました。その頃、「志佐なごみ会」のもう1人の発起人から「高齢者が気軽に集える場を作りたい」と相談を受けました。市内にはすでに50カ所ほど集いの場がありましたが、市の長寿介護課の支援を受けて2019年7月に「志佐なごみ会」を発足、同年11月から市役所横の店舗跡で活動を開始しました。
「志佐なごみ会」では、コーラスやシニアピアノ教室、生活に必要な筋力を鍛える「いきいき百歳体操」、脳を活性化させるための「健康マージャン」を実施し、身体機能の維持や認知症予防につなげています。活動後はみんなで一緒に昼食を食べたり、話をしたりと自由に過ごします。利用者は60~90代で女性が大半ですが、健康マージャンをきっかけに男性の利用も増えました。現在の利用登録者数は75人で、そのうちボランティアスタッフ18人を中心に運営しています。スタッフは利用者の様子を見ながら、支援を要する場合は関係機関への橋渡し役も担います。いつも来る人が続けて欠席したときは、長寿介護課へ連絡するとすぐに様子を見に行ってもらえるので安心です。
日頃の活動が評価され、昨年度、長崎県高齢者地域貢献活動表彰※を受賞しました。今後も活動を続けていきたい意欲はありますが、私も78歳と高齢のため、世代交代も模索中です。私は家で暇を持て余すのが苦手なので、活動の予定があるのはいいことだとつくづく思いますし、利用者の方には長く元気に来てもらいたいです。私自身にとっても「志佐なごみ会」は生きがいですね。
※介護予防や日常生活における助け合いなど、地域貢献活動に積極的に取り組んでいる高齢者中心の団体を表彰