- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県対馬市
- 広報紙名 : 広報つしま 令和7年5月号
水産業は、対馬の人たちの暮らしを支える大きな柱ですが、担い手不足という深刻な状況が続いています。そんな中、対馬の海に可能性を感じ、漁業者の道を歩もうと頑張る若者たちがいます。彼らの思いや、これからの目標についてご紹介します。
◆水産県長崎を支える対馬の水産業
離島や半島、入り組んだ地形が多い長崎県は、海岸線延長で全国2位となる4,179kmに及ぶ長い海岸線を有しています。広大な海域は、対馬暖流や大陸からの流入水など、様々な水が混ざり合うことで好漁場を形成し、たくさんの魚が獲れ、その水揚げ量や水揚げ額は全国トップクラスです。
そんな長崎県の中で対馬は、魚の種類も獲れる量も多く、重要な位置を占めています。水揚げ量や額は県内のほかの地域が多いものの、県内の漁業を営む経営体数のうち約20%となる986経営体があります。対馬は今も、多くの人たちが海に向き合う、水産業の島です。
◆高齢化や人口減少が直撃する対馬の漁業
個人で漁業を営む人が多い対馬では、人口の減少に伴い、漁業を仕事にする人が年々減り続けています。平成15年の調査で1,965あった経営体は、令和4年には半分に減りました。また、漁業に従事する人たちの年齢も高齢化が進んでいます。各漁協に所属する組合員の年齢構成は、この10年で60代以上の組合員の割合が大幅に増えています。対馬の漁業を担う若い世代を増やすことが、大きな課題となっています。
◆漁業を担う人材を育てています
対馬市では、新たに漁業を始める人をサポートするために、県の事業などを活用しながら、平成15年度から研修制度を作り、人材育成に取り組んでいます。現在までに約100人が研修を受け、多くの人が漁業者として、対馬の海で活躍しています。
「漁業者になりたい!」
↓
[応募選考]
《研修制度(1年~2年)》
○独立を目指す
・月100,000円~138,000円の研修費
・年50,000円の漁業経費補助
・指導者への謝金支給
○地域漁業の担い手を目指す
・月100,000円~138,000円の研修費
・年50,000円の漁業経費補助
○跡取りを目指す
・月80,000円~100,000円の研修費
・年50,000円の漁業経費補助
※漁業研修生について詳しくはこちら(本紙PDF版5ページ参照)