文化 お人よしー人吉で輝いている人ー

■北田 鈴さん(鬼木町)
きただ すず
2015年10月生まれ。人吉東小4年生。好きな教科は国語で、現在英語とピアノの習い事に通っている。最近はまっていることは、友だちと秘密基地をつくって遊ぶこと。将来の夢は、助産師。

◇鬼木臼太鼓踊りに初めて女性の踊り手として加入した
鬼木町に古くから伝わる郷土芸能「鬼木臼太鼓踊り」。これまで男性だけで継承されてきたこの伝統に、初めて女性の踊り手が誕生した。後継者不足に悩む鬼木臼太鼓踊り保存会にとって伝統継承のため、性別に関わらず個人の多様性を尊重するという現代の価値観を取り入れた大きな決断だ。
北田さんが興味を持ったのは、昨年9月町内の敬老会で見た迫力ある演舞がきっかけ。「かっこいい」、「やってみたい」という純粋な憧れを抱いていたところ、今年3月に女の子も参加できるようになったことを知り、迷わず参加を決めた。鬼木臼太鼓踊りは大人5人、子ども5人で構成。鹿角の兜(かぶと)をかぶった大人が白太鼓を、馬の毛を垂らしたかぶり物「シャグマ」をかぶった子どもがかねを交互に鳴らして源平合戦を表現する勇壮な舞だ。4月に行われた総練習では、春休みに行った特訓の成果を披露。「難しい動きは家で動画を見て練習した。踊るのは楽しい」と熱意を見せた。メンバーからは、「クラブ活動などの多様化が進む中で、参加してくれてうれしい」などの声があり北田さんを歓迎している。
「練習の成果を披露して、たくさんの人を笑顔にしたい。私の踊りを見て、興味を持ってくれる人が増えてほしい」。8月23日にイスミインター店駐車場で開催される「第34回鬼木夏まつり」が初舞台だ。