くらし 男女共同参画推進懇話会便り

だんじょきょうどうさんかくすいしんこんわかいだより

■男女共同参画推進懇話会
長野 千春(ながの ちはる)さん

ことしで、男女共同参画推進懇話会委員として3年目を迎えます。
1年目は、『パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度』の導入について会議で話し合うなど、多様な性の考え方も含め、変化していく男女共同参画について、もっと勉強して理解を深めなければと、少し焦りを感じていました。
しかし、時代の流れに沿って変化していくものはあっても、根本的な考え方は同じはず。今、各自が置かれている社会の中で自分らしく、生きていくことができるかどうかということが大事なのではと思うようになりました。
この夏、義母が亡くなりました。
1年間、闘病を支え回復を願ってきましたが、叶わず旅立ってしまいました。
義母は義父と二人三脚で酪農、稲作、子育てと、働きづめの毎日だったと思いますが、不平も言わず、働き者の穏やかな本当に優しい人でした。経営を譲ってからは、義父と野菜作りに精を出し、家事全般を担ってくれていました。
いつも、自分のことよりこどもたち、孫たちのことを優先し、それが何より生き甲斐のようでした。親方気質の義父のもと、あれもこれもと大変だったろうと思っていましたが、最後は「幸せだったよ」と言ってくれました。
義母たちの時代は、まだまだ男はこうあるべき、女はこうあるべき、という固定観念が根強く残っていたと思いますが、悲観的にとらえるのではなく、自分の意志で、人の為、みんなの為にやることが、結局は義母の望む幸せだったのだと思えるようになりました。
男女共同参画について、人それぞれとらえ方の違いはあると思いますが、自分が生きやすいと思える社会に身を置いて、自分らしく生きていけることが理想的なのかもしれません。