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■10月10日は『目の愛護デー』こどもの視力を守るために
人の目は3歳までに急速に発達し、6~8歳でほとんどが完成しますが、こどもの視力低下は気付きにくいもの。視力が0.1でも子どもは「見える」と答えるため「見える?」と質問する意味はなく、運動の苦手さから気付かれることもあります。そのため、幼児健診でも見え方などを必ず確認しています。もし指摘されたら、なるべく早く受診することが重要です。
近年の子どもたちは、以前より圧倒的にスマートフォンやタブレット、テレビなどがあふれている社会で育っています。高齢者になるころには、運転ができなくなるほど視力が低下してしまう人も出てくるでしょう。10月10日は『目の愛護デー』です。大人も子どもも一緒に、視力を守るための生活を考える機会にしてみませんか。

▽最も見逃されやすい『幼児性遠視』
・絶えず目の調整をしているため、目と体が疲れやすく集中できない
・そのまま放っておくと、弱視や斜視になることがある

▽スマートフォンやタブレットの影響
・水晶体を支えている毛様体筋は遠くを見るときに緩み(=リラックス)、近くを見るときに縮む(=目が無理をしている状態)
・手元で扱うことがほとんどであるスマートフォンやタブレットでは、目が無理をしてしまう

■視力低下を防ぐ目の使いかた
(1)スマホやパソコンなどを10分使ったら、3秒遠くを見ましょう
眼科医会では1時間ごとに20分を推奨しています

(2)外での活動を増やしましょう
目の負担を減らすことと紫外線中のバイオレット光が視力低下を防ぎます。
日陰や窓際でも良いとされて、1日に2時間以上を推奨しています

(3)目の体操や目を活性化する遊びで楽しく過ごしましょう
おはじきやけん玉、ボール遊びなど昔ながらの遊びが効果的です

(4)動画などを見るときは、できるだけ大きな画面にしましょう
スマホよりもタブレット、タブレットよりもテレビの方が目の負担は小さくなります

保健師 野々原亜紀