くらし 防災管理官コラム

■人的被害のない年に
球磨村は、全体の88パーセントが森林であり、12%の地域が居住区域となっていますが、居住区域のほとんどは土砂災害警戒区域及び球磨川の最大想定浸水区域の中です。
そのような厳しい地形条件の中においても、球磨村の人々は少しでも安全な場所を選び生活基盤を形成するとともに、避難路、砂防、堤防及び嵩上げなどのハード対策と自主防災活動及び避難訓練などのソフト対策により自然災害から身を守ってきました。
しかし、令和2年7月豪雨災害は、無残にも我々の日常を奪い去りました。
令和2年7月豪雨災害から令和8年1月1日で2008日が経過します。
あの日、我々は自然災害の前では無力であり、球磨村は「自然災害に対して脆弱な村」であるということをあらためて思いしらされました。
令和7年は、ここ数年と比較した場合、防災上は極めて穏やかな年でした。球磨村で避難指示などを発令した回数は1回であり、梅雨時期の雨量も過去の平均雨量の68パーセントでした。
また、球磨村には大雨警報の発表がなかったという珍しい年でした。
令和8年も穏やかな年になる保証はありません。防災上、厳しい状況に追い込まれる可能性もあります。自然災害による人的被害は日本のどこかで毎年発生しています。
昨年、8月10日九州北部に発生した線状降水帯は11日かけて想定外の速さで南下を始めました。
球磨村では、10日21時00分頃、気象台の予報官から「この線状降水帯は、どこまで南下するのか予想困難」との情報をいただき、急遽、避難所を開設するとともに、23時00分に警戒レベル3、高齢者等避難を発令しました。結果として、線状降水帯は熊本県八代市及び天草市付近に停滞し、同地域に甚大な被害をもたらしました。
危険な状態に陥る前に勇気をもって行動を起こすことは、防災行動上、極めて重要なキーワードです。今年も「明るいうちに、動けるうちに、防災無線が聞こえるうちに」早目の避難に心がけましょう。
今年一年、自然災害による人的被害のない年になるよう祈りたいと思います。

■令和7年の気象情報と役場の体制など

[参考]
・令和7年に村で避難指示などを発令した回数は1回。(令和6年5回、令和5年4回、令和4年6回)
・令和7年の九州北部の梅雨入りは6月4日頃、梅雨明けは7月19日頃。
・令和7年の球磨村は、大雨警報の発表なし。
・3月18日5時00分、球磨村で震度3の地震を観測した。