- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県杵築市
- 広報紙名 : 広報きつき 令和7年10月号
■とまや店舗兼主屋(とまやてんぽけんしゅおく)〔杵築地域〕
国登録年月日:2018年11月2日
建造物/国登録有形文化財/個人
とまや(苫屋)は、享保年間(1716-1736)から続く杵築を代表する商家の一つで、創業当時は海産物等の販売を営んでいましたが、江戸時代後半から茶業(製茶・販売)に転じて、現在に至っています。
「とまや店舗兼主屋」は明治8年(1875)頃の建築で、1階の前面は土間の店舗とし、店舗の奥は座敷飾り付きの8畳間および6畳の和室二間で構成されています。2階の前面は、当初は厨子(つし)2階でしたが、現在は6畳2間の和室に改造され、廊下を挟んだ奥は、1間幅の違い棚を設けた10畳の主座敷と6畳の次の間の配置となっています。さらに建物の南側は1・2階とも縁側を介して中庭に面する構造となっています。
昭和62年(1987)には、前面道路の拡幅により、3m以上の曳家(ひきや)を行うことで、建物の形状を変えずにその景観を保ちました。平成30年(2018)には、明治時代における上層町屋の建築様式を現在に伝える貴重な建物として、杵築市で初めての登録有形文化財(建造物)となりました。
お問い合せ:文化・スポーツ振興課文化振興係
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