- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県都城市
- 広報紙名 : 広報都城 令和7年5月号
■株式会社中島製パン工場(中島パン本舗)
都城初のパン屋として大正14年に創業し、今年で100年の節目を迎える中島パン本舗。市役所から約200メートルの距離に位置する同社店舗には、毎日焼き立てのパンが並びます。約10年前まで市内の学校給食や売店でパンを提供していた同社。その味は、長年市民の〝思い出の味”として愛されてきました。
「創業当初から流行を取り入れた商品開発に注力していて、都城のパン業界をリードしてきた自負がある」と話すのは中島幸子(さちこ)前代表。販売開始から50年以上の看板商品「ラグビーパン」は、創業者の中島利吉(りきち)氏が、志布志港に寄港した船の乗客に調査し、当時流行っていたラグビーに着想を得て商品化されました。同社のパンは、時間と手間をかけた発酵によるふわふわの食感と、シンプルながらも懐かしい味わいのトッピングや餡(あん)のバランスが特徴。現在は、3代目の中島英貴(ひでたか)代表が中心となり運営しています。
「お客様とのコミュニケーションを大切にしてきた」と語る幸子さん。誰もがパンをおいしく食べられるよう、できる限り一人一人のニーズに寄り添ってきました。「『ここのパンで育った』『帰省の際に立ち寄った』などのお客様からの言葉に支えられてきた。受け継いできた味と歴史を守りつつ、これからも地域に根差し愛される店であり続けたい」と話す幸子さんからは、市民の思い出の一端を担う誇りが伝わってきました。
株式会社中島製パン工場(中島パン本舗)
【電話】24-5307