- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県指宿市
- 広報紙名 : 広報いぶすき 2025年2月号
食後の短時間に血糖値が急上昇することを「血糖値スパイク」といいます。血糖値が急激に上昇すると血管を傷つけたりインスリンを大量に放出したりします。隠れ肥満と呼ばれる状態になり、動脈硬化や心筋梗塞、がんなどの深刻な病気を招いてしまう恐れがあります。
糖尿病の人だけでなく、普段から「血糖値を上げ過ぎないようにコントロール」することが、健康寿命を延ばすためにとても重要です。
■血糖値を上げにくい「食」とは?
糖尿病の人を中心にお勧めしている事を簡潔にまとめてみました。ご自身の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
(1)よく噛むことはとても大事です。最も避けていただきたいのは早食いです。
(2)食事の時間は朝食は午前8時30分まで、昼食は正午から午後1時まで、夕食は午後8時までにしてください。
(3)「食事を取るならサラダから」と言われていましたが最近の研究からタンパク質を先に食べるのが血糖値の上昇を防ぐ上で最も効果があることが分かってきました。食べる順序はまず肉や魚、次に野菜、最後にご飯やパンなどの糖質を取るのがベストです。
(4)ご飯は1食150グラムとして肉・魚・卵・豆腐・野菜などをしっかり取ってください。パンなら菓子パンはやめて食パン(5枚切り1枚)にバターがおすすめです。丼物やカレーはご飯の量が多くなりやすいので注意してください。うどん・ラーメン・パスタなどの単品料理は炭水化物中心になるので控えてください。
(5)果物は糖質が多く含まれているので旬の物を生で少量だけにしてください。
バナナ1/3本、リンゴ1/4個、柿1/3個、温州みかん1個、いちご7粒などを1回量として1日2・3回までにしましょう。
(6)乳製品は無糖ヨーグルト・バター・チーズがおすすめです。体にいいと思われがちな牛乳は高糖質飲料ですので大豆が原料の無調整豆乳を選んでください。
(7)飲み物はお茶・麦茶・砂糖なしのコーヒーや紅茶など糖質ゼロの物を選ぶのが基本です。液体は吸収が良いため糖質を含む飲み物は血糖値が上がりやすくなります。野菜ジュース・果物ジュース・スムージー・清涼飲料水・スポーツ飲料・栄養ドリンクは控えてください。
(8)お菓子は控えてください。間食はナッツ類・チーズ・高カカオチョコレートなどがおすすめです。
(9)お酒を飲むなら焼酎・ウィスキー・糖質ゼロのビール・赤ワインがおすすめです。
今月のドクター:指宿医師会 湯通堂 敏郎(ゆつどうとしろう)
問合せ:指宿医師会
【電話】34-2820