くらし 市長独言No.102…再生する陸上競技場

種子島中学校で9月、第17回となる体育大会が開かれました。水はけをよくする排水管を埋設するなどの改修をすませてからは初開催でした。敷地は高校統合前の旧県立種子島高校であり、旧制種子島中学校もありました。先の大戦では空襲の犠牲者が出ました。
大会は熱中症警戒からプログラムを10種目に絞り、赤、白、青に分かれた色別対抗リレーを最後に、午前中で終了しましたが、観戦中、観覧席からつぶやきがもれました。
「ここで市民体育祭を開いたこともあったろなあ」
そんな話題になったのは、長年、市民体育祭の会場となっている西之表市陸上競技場グラウンド(市営グラウンド)が全面改修工事のため、来年から使用できなくなるからです。
西之表市史(下巻)によると、市民体育祭は市制施行後に第1回を開催。1965(昭和40)年に第3回を県立種子島高校(現種子島中学校)グラウンドで開催。70年から市陸上競技場グラウンド(市営グラウンド)で開催されてきましたが、現施設では今年が最後となります。
整備事業は2023(令和5)年度に設計に着手。現在、管理棟の改築工事が終盤になっています。来年から2年間は、全天候型トラックやフィールドの改修工事で使用できないため、市民体育祭は会場を別の場所に移すか、あるいは中止とするかを決めなければなりません。施設全体の完成は29年春の予定です。
現在の市営グラウンドは、市制施行10周年を機に建設に着手し1968年に竣工。翌年から市民体育祭の会場として親しまれてきました。
10月13日は国民の祝日「スポーツの日」です。プール、体育館、武道館、弓道場、野球場、テニスコート……。スポーツ施設の改修や拡充について市民の要望は多く、順次取り組んでいかねばなりません。