- 発行日 :
- 自治体名 : 沖縄県久米島町
- 広報紙名 : 広報くめじま 2025年9月号
【電話】985-5555
受付時間:
・午前…8時30分~11時
・午後…1時~4時
・9・10月の休診日:毎週日曜・月曜、9/16(火)、9/23(火)、10/14(火)
◆漢方薬の適切な飲み方
内科医 栗村 純弥
皆さま初めまして。7月から公立久米島病院の内科に赴任いたしました栗村純弥と申します。茨城県水戸市にある水戸協同病院に所属しており、総合診療科兼血液内科として様々な内科疾患や血液疾患をみています。実は、2年前にも公立久米島病院を訪れたことがあり、この島の魅力が強く印象に残っていたので、また戻ってくることができて大変うれしいです。診療だけでなく、久米島の美しい海や美味しい食べ物も味わい尽くし、立派な島人になれるよう頑張る所存です。
さて、夏真っ盛りで暑い日が続いておりますが、体調はいかがでしょうか。調子がすぐれない時には漢方薬の力を借りることもあると思います。そこで今回は、意外と知られていない漢方薬の正しい飲み方について語ってみます。
皆さまが普段飲んでいる粉状の漢方薬は「エキス製剤」と呼ばれ、決まった比率で調合された生薬(漢方の原料)を特殊装置で顆粒状にしたものです。一方、古典的な漢方薬は「煎じ薬」と呼ばれ、個々人に合わせた比率で組み合わせた生薬をパックに入れて、鍋でグツグツと煮込んでエキスを抽出します。コーヒーに例えると「煎じ薬」はマスターが作るスペシャルブレンドで「エキス製剤」は市販のインスタントコーヒーです。もちろん、インスタントが美味しいように「エキス製剤」もしっかり効果がありますのでご安心ください。では、インスタントコーヒーを飲むときに、コーヒーの粉を口に入れてからお湯を流し込む方はいますでしょうか?実は漢方薬もインスタントコーヒーと同様に、お湯にエキス製剤を溶かしてから飲むのが正しく、より効果が高まるとされています。複数種類の漢方薬を飲まれている方はまとめてお湯に溶かしてもらっても良いですし、吐き気が強い時は冷水でも構いません。そして飲むタイミングは空腹時(食事前)がベストです。漢方薬を飲む機会が多い方はぜひ試してみてください。
◆住民の皆さまの健康維持のために
赤座 悠(東京ベイ浦安)
◇ごあいさつ
夏本番となっておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。7月より千葉県の東京ベイ・浦安市川医療センターより公立久米島病院に赴任いたしました、赤座悠(あかざゆう)と申します。岐阜県出身、北海道大学を卒業後、沖縄県豊見城市の友愛医療センターにて2年間勤務しました。現在は千葉県浦安市と静岡県伊東市の2つの病院で主に勤務する、2拠点生活を送っております。元々Dr.コトーの影響もあり漠然と島医者への憧れを持っていました。2年前に与那国島で離島医療に従事した際、住民の方々の距離感の近さや暖かい風土に心地よさを感じ、この度志願して再度離島医療経験の機会をいただき、久米島へと参りました。初めて訪れた久米島は、青い海とサトウキビに囲まれ、車海老をはじめとした様々な海産物や沖縄料理を満喫でき、また夜には今まで見たことのないような美しい星空が空いっぱいに広がる、見所多くとても素敵な島だと感じております。
◇暑い夏も元気に過ごすために!
台風も過ぎ去り8月となり、厳しい暑さが続く季節となりました。草刈りやサトウキビ畑での農作業のために長時間屋外にいらっしゃる方も多いと思います。熱中症での救急搬送が増えてきておりますので、これまで以上にこまめな水分補給や十分な休息を心がけるようお願いします。また、コロナ感染症が蔓延してきております。ご高齢の方が多くお互いに距離感が近い離島では、クラスター(集団感染)が発生しやすいかと思います。手洗いうがいやこまめな換気、体調が優れない時にはマスクを着用し外出を控えるなど、少しの心掛けが感染拡大防止につながります。可能な範囲で体調管理に気を配って頂き、また外来で元気なお姿を見せていただければ、私も嬉しく思います。
最後となりますが、今後も微力ながら住民の皆様の健康維持のために尽力していきたいと考えております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。