しごと きらめくまちビト

地域おこし協力隊 あかりがインタビューしてきました


2006年ブドウの栽培を始めるも失敗、2011年再度挑戦し2014年初収穫、翌年ワインが完成。2019年ワイナリー「森臥」オープン

今回は市内でワイナリーを経営されている竹部さんご夫婦にワイナリー成り立ちのお話しを伺って来ました。

■命の糧になるものが作りたい
裕二さん:埼玉出身で、大学に進学するときに北海道に来ました。卒業後は関東の会社に就職したのですが、会社員としての働き方が合わず3年で退職しました。その後1年間は埼玉から四国まで3カ月かけて歩いてみたり、木彫りをやってみたりふらっとしていたんです。その期間に命の糧になるようなものを作りたいと考えるようになり、札幌の農業担い手センターに行ったのがキッカケで名寄に農業研修をしに来ました。
麻理さん:私は名寄出身で、高校卒業後は実家の農業を手伝っていました、夫と結婚して3年たった頃に夢だったワイン作りをしたいと相談して、ブドウ栽培を始めたんです。

■挫折の先に見えたブドウ畑
麻理さん:初めは家の近くでブドウの苗を植えて栽培を始めたのですが、2年ほどで木が全滅してしまいました。富良野で育つなら名寄もできるだろうと軽い気持ちで始めましたが、やはり寒さが厳しく、特に初夏まで降りる霜が厄介で…。その時はかなり思い悩み、3年くらいワインは飲めなかったし、手にすることもできなかったですね。
裕二:私はそこまで思い詰めることはなく、ワインを意図的に遠ざけたりも無かったですね。ただ、このままってわけにはいかないとは思っていて、彼女の様子を見ていました。
麻理さん:ずっと目の前に雲がかかったような気持ちでしたが、ある時いきなり、「もう一回やんなきゃだめだ」って思ったんです。きっと私がもう一回やろうと思わないと、彼もやれないと思っていたので、もう一回やろうと私から声をかけたと思います。

■名寄産にこだわった特別なワイン
裕二さん:再挑戦する時、まずはブドウの品種から選び直し、寒さや霜対策は一番考えましたね。ブドウの栽培に成功してからは、岩見沢のワイナリーに醸造を委託しワインが完成。それから醸造の修行に6年通い、自分達のワイナリーをオープンしました。
麻理さん:初めてできたワインは、もう売れなくても良いと思うぐらい嬉しくて、特別なものでしたね。

寒冷地でのブドウの栽培から醸造の修業、ワイナリーオープンまで数々の苦労と努力があったお2人に、名寄で好きな場所を聞いてみました。
裕二さん:私は名母トンネルのあたりから見える景色が大好きで、知り合いが来た時はよく連れて行きますね。
麻理さん:私はやっぱりこのブドウ畑ですね。ここ以外思い浮かばないです。

移住定住コーディネーター(地域おこし協力隊)
東口明香里 -ひがしぐち あかり-
竹部さんのお話を聞いていて、自分の住んでいる土地にその土地のものを使った何かがあるのってすごく嬉しいことだなと思い、この土地が愛され、大事にされている象徴のように感じました。

問い合わせ:秘書広報課プロモーション推進係(名寄庁舎3階)
【電話】01654(3)2111(内線3308・3316)