文化 きらめく まちビト

地域おこし協力隊 あかりがインタビューしてきました

■その土地に住む人にも魅力を知ってもらい 日本の原風景を守りたい
▼Profile
田中 宏武(たなかひろむ)ーネイチャーガイドー
千葉県柏市出身。名寄には親戚が住んでいる縁があり、中学卒業後単身で移住。現在は名寄でネイチャーガイドをしながら、冬季はスキー場、夏季はキャンプ場に勤めている。

今回はネイチャーガイドとして活動されている田中宏武さんに、自然への想いや移住されたきっかけを聞いてきました。

○名寄に来ると体の調子が良かった
柏市は人や商業施設も多く都会ではありましたが、雑木林だったり公園もあって、小さい頃からよく虫取りをして遊んでいました。名寄には親戚がいたこともあって、毎年夏休みに遊びに来ていたんです。名寄にいるとちょっと元気というか、病気になりづらくてここの環境が大好きでした。親戚がいることや、名寄の自然環境に惹かれて中学卒業後は、名寄の高校に進学しました。そこからはずっと北海道で、大学は江別の酪農大学で自然環境や野鳥について研究していました。

○地域の自然を残し、守っていくために自分ができること
大学卒業後は高校生の頃にお世話になった縁もあり、幌加内の魚の保護増殖関係の会社に就職しました。その会社を退職して次何をしようか考えた時に、元々あった自然環境を守るようなことをしたいと思ったんです。開発や外来種の問題で元々の自然環境が失われつつある中で、僕一人では止めることは無理だと思い、じゃあどうしたら地域の自然を残して、守っていけるのかを考えました。そして、地域の人にまず知ってもらい、自然の魅力に気づいてもらうことが一番の近道かなと思い、それを伝えられるガイドを目指したんです。ガイド資格の勉強は独学で行い、昨年資格を取得しました。

○名寄の良さは森の中でのプライベート感
ガイドとしての活動は、観光協会さんや北国博物館さんから依頼を受けて行っています。僕のガイドではただ自然を見て「素晴らしいね」では終わらないように、本来の環境や人為的なことが入ってるといった、温暖化などを考えた時にも日々の生活の中で、ちょっとプラスになるようなお話ができるように考えていますね。
北海道に限らず、自然豊かな場所で生まれ住んでいる方は、それが特別な環境だとは思わないと思うんです。休みに森を探索してみたり、冬にスノーシューを履いて歩いてみる機会ってきっと少ないと思ったので、そういった体験をしてもらい「自分の住んでいるところってこんなに面白いんだ」と気づいてもらうことが、自然環境を守る一歩になる。少しでも自然に興味を持ってもらえるように活動していきたいです。

「自然に囲まれている今の環境が幸せ」だと笑顔で話された田中さん。休日も自然探索しているそうで、お話を伺いながら自然への想いがたくさん伝わってきました。これから紅葉が美しくなる季節、お休みの日にちょっと散歩してみるのはいかがでしょうか。

移住定住コーディネーター(地域おこし協力隊)
東口明香里 -ひがしぐち あかり-

問い合わせ:秘書広報課プロモーション推進係(名寄庁舎3階)
【電話】01654(3)2111(内線3308・3316)