くらし 人の森

●今シーズンもスタジアムを盛り上げる
エバンズ マラカイさん
北広島市在住。
オーストラリア国籍の両親のもと、北広島で生まれ育つ。大学時代からモデルやタレントとして活躍。2024シーズンから正式にエスコンフィールドHOKKAIDOのスタジアムDJを務める。各種イベントMCやラジオDJとしても活動中。

◆感情を揺さぶりたい
◇今シーズンもスタジアムDJに就任
エスコンフィールドHOKKAIDOのスタジアムDJとして試合中、選手の名前をコールする。「野球には各試合やシーズンを通して波がある、昨年はそれが見えた1年でした。波が来ている時はそれを崩さない、来ていない時は自分がその波を起こす。そんな気持ちでやってきました」
昨シーズン、北海道日本ハムファイターズは6年ぶりにクライマックスシリーズ進出を果たした。「ファーストステージ2戦目9回裏、万波選手の同点ホームランの時は、観客と一緒になって立ち上がって叫びました。気持ち良かった」
喜びを感じるのは、自分の声でファンの勢いが加速する瞬間。「選手を後押しするのがファンなら、そのファンを自分が後押ししたい。コールする間や抑揚で試合が盛り上がる。自分がこの空気を作ったんだ、と」

◇自由なスタイルで
男子プロバスケットボールチーム仙台89ersのアリーナMCも務めている。「バスケでの呼び名はMCマラチ*。ちょっとストリートっぽさを出して。野球はもう少し落ち着いた感じなので、競技の違いを出しながら自由にやり方を試しています」
*マラチ=マラカイ(Malachi)のローマ字読み

◇心と体の両面を大切に
オンラインなどで健康に関するアドバイスもしている。「一時期、気持ちが落ち込んだ時があり、メンタルヘルスコーチの資格を取りました。精神や感情、体の全てがつながっている。日本ではメンタル面があまり重視されませんが、その重要性を伝えたいです。体も心も健康であること。そして感情を表に出していくことが何より大事だと思っています」

◇心が動く瞬間を求めて
自分は「感情ジャンキー」なのだという。常に心を動かしていたい。そして一番心が動くのがスポーツだと感じている。「スポーツは同じ展開がないのが楽しい。自分の感情に浸りながら観客の心を揺さぶりたい。自分は飽きっぽい性格だけれど、この仕事を辞めたいと思ったことがない。はまっているのだと思います」
熱い思いを抱えファンが集うスポーツの世界。今シーズンもその声で試合を盛り上げ、観客を熱狂させる。