くらし 派遣先からお届け!地域活性化センター出向レポート

一般財団法人地域活性化センターへ研修出向している小西です。地域活性化センターの事業の一つに、「地方創生実践塾」というセミナーがあります。私はこのセミナーで、鳥取県の山間にある日南町という町に行きました。
日南町は、町面積の約9割を森林が占めており、その豊かな森林資源を一時的な収益源として捉えるのではなく、伐って・使って・植えて・育てる循環型林業を行い、次世代に引き継ぐべき地域資産として捉えていました。
特に印象的だったのは、「白谷工房」における取り組みです。建築現場で出た端材や古民家の解体で生じた廃材を使い、寄木細工や雑貨などを手作りで製作・販売しています。木の節や虫食い跡も“素材の個性”として生かされており、ぬくもりを感じる品を作成しています。種類の違う木や、役目を終えた木材たちが新たな形で寄り添い合うことで、長い時間の中で刻まれた傷や風合いがそのまま生かされている寄木細工は人気が高く、人手が足らなかったこともあり、地域の雇用創出にもつながっていました。この日南町のセミナーでは、知識を得るだけでなく、地域資源をどのように捉え、生かし、つないでいくかという「実践と行動」を考える機会となりました。
現在、ニセコ町においても脱炭素や気候変動対策の取り組み、環境に配慮した開発が進められています。こうした取り組みに加えて、地域にすでに存在する資源や目に見えない価値に光を当て、新たな価値を見いだしていくことも、今後のまちづくりに欠かせないと思いました。みなさんの足元にも、気付かなかった価値あるモノ・コトがあるかもしれません(17種類の木を使って作成されたSDGsバッジ)。
※詳細は本紙をご覧ください。