健康 すこやかメニュー

■夏が来る前に!食中毒予防 
食中毒は、有毒な細菌やウイルスが原因で、腹痛、嘔吐、下痢、発熱といった症状が現れます。特に暑くなる夏場は細菌が増えやすいため、食中毒が発生しやすくなります。気温が上がってきた今のうちに、夏場の食中毒を予防する方法を確認しましょう。

▽食中毒の原因となる細菌とは? 
食中毒の主な原因となる細菌と、特に発生しやすく注意したい食材をご紹介します。
(1)カンピロバクター:食肉全般、特に鶏肉。
(2)黄色ブドウ球菌:調理する人の手から感染。
(3)病原性大腸菌(O―157):牛レバー。
(4)サルモネラ菌:生肉、特に鶏肉と卵。
(5)ウェルシュ菌:煮込み料理、煮付け。
(6)セレウス菌:米や小麦などの穀類 
ほとんどの細菌は動物の腸管や自然に存在します。適切な調理方法で細菌感染を予防しましょう。

▽食中毒予防の三原則を守りましょう 
家庭で発生する食中毒は、食材の取り扱いが不適切なため起こることがほとんどです。食中毒を予防するために次の三つの原則を守りましょう。
(1)付けない(菌を他の食品に付着させない) 
食材を取り扱う前と後に、手指をしっかりと洗いましょう。もともと手についている細菌や食材に触れてついた細菌を洗い流します。包丁やまな板といったキッチン用品も同じように食材ごとに洗ったり、使い分けましょう。また、肉や魚はポリ袋やラップでしっかり包み、冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵庫内で他の食材に触れるのを防ぎます。
(2)増やさない(菌が増殖する環境に置かない) 
冷蔵品や冷凍食品はパッケージに記載してある通りに保存しましょう。また、作り置きのおかずや煮込み料理などは冷ましてから冷蔵庫にいれ、早めに使い切りましょう。
(3)やっつける(殺菌・消毒して死滅させる) 
多くの細菌は75℃以上で1分以上加熱すると死滅します。そのため、十分に加熱することでほとんどの食中毒は防ぐことができます。使用後の調理器具の殺菌には塩素系漂白剤などが有効です。食品カスが残っていると十分に消毒できませんので、洗剤で洗ってから消毒しましょう。 
普段の調理において三原則に気を付けるだけで食中毒を予防できます。夏場だけでなく、1年を通して意識し、おいしい食事を楽しみましょう。