- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道北竜町
- 広報紙名 : 広報ほくりゅう 令和7年10月号
診療所長 浦本幸彦
■運動のすすめ
道外は9月に入っても35度などと猛暑が続いていますが北海道は朝晩は涼しく秋を感じていました。稲刈りも終わり良い収穫のお話を聞いています。良い事があればそうでない事も訪れるでしょうから兜の緒を締めておきましょう。
診察室では毎回生活療養指導を行っています。ポイントは食事療法と運動療法です。
高血圧症や高脂血症、糖尿病の方に食事内容や控えているものなどお聞きします。7~8割の方は様々な工夫をしてくださっています。残りの方は正直にあまり気にしていませんと申告してくれます。だからと言って暴飲暴食や偏食を行っている訳ではなく問題のない食事内容の方が殆どです。
一方運動についてはなかなか芳しくありません。運動好きな方は少数ですがいらっしゃいます。有酸素運動、筋トレ、ストレッチや柔軟体操を組み合わせたりして十分な運動をされています。
片や多数を占める運動習慣のない方は日常生活程度の体の動きや好きな畑の仕事や庭のお手入れ程度です。
もちろん畑仕事も草むしりも体や心にプラスに働きます。家の中でテレビばかり眺めているよりずっと良いです。
でも贅沢を言わせてもらえたら、少しもの足りなさはあります。
畑仕事、庭仕事は動かす筋肉や関節が固定されてしまいます。使わない部分はずっと使いません。逆に使う箇所はその部分を鍛えるというより使いすぎて疲労や故障を招く可能性の方が多いかもしれません。準備体操、整理体操を取り入れて体のメンテナンスを行ってほしいです。
そんな中でも指導によりスクワットを導入して座位からの立位動作が楽になったと言ってくださった方がいらっしゃったり、自分はこんな風にやっていると体に無理のない自己流の体操や筋トレ法を考案し報告してくれる方々もいらっしゃいます。
自己流で良いんです。
人それぞれ体は違うんだし自分にあったやり方を工夫していただければそれでいいんです。僕も嬉しくなって「それならこういう風にしたら?」と言うと「いや先生そしたらこんな事は」なんて話が弾むこともありました。
前述のように運動療法指導は食事指導より手ごたえを感じる事は少ないです。
食事は日常生活で必須事項ですが運動は日常生活に組み込まなければなりません。無けりゃなくても一日は過ごせます。なので運動の勧めを説いても毎回申し訳ない表情の患者さんもいらっしゃいます。こっちも申し訳ない気持ちで一杯です。
運動と言っても時間のある時、いやお仕事中にでもつま先立ちをしてみたり片足立ちを試してみたり体を曲げたり延ばしたりひねったりするだけでも運動です。いろんな小技を日常生活に取り入れてほしいです。
◆北竜町立診療所
休診日のお知らせ
10月1日(水)、10月22日(水)は午後1時30分より、浦本先生が深川市において介護認定審査会に出席のため、午後より休診となります。
