子育て 《連載》家庭教育シリーズ 第358回

◆子どもの主体性を伸ばす
上富良野西小学校長 本間 修一

これからの時代を生きる子どもたちには「自ら考え、判断し、行動する力」つまり主体性が求められます。主体性は、学校だけでなく、家庭での日々の関わりの中でも育まれていきます。
主体性を育てるには、子どもに「選ぶ経験」を多く与えることが大切です。例えば、「今日の服はどれにする?」「おやつはどちらがいい?」といった日常の小さな選択を子どもに任せてみましょう。自分で選ぶことを繰り返すうちに、子どもは「自分の考えが大切にされている」と実感し、自信を持って行動できるようになります。
失敗も貴重な学びの機会です。思うようにいかない経験から、次にどうすればよいかを考える力が育ちます。大人がすぐに手を出すのではなく、「どうしたらよかったと思う?」と問いかけ、振り返る時間を持つことが大切です。そうすることで、子どもは自らの行動に責任を持ち、次につなげる力を身に付けていきます。
また、子どもの考えに耳を傾けることも重要です。「どう思う?」「あなたならどうする?」という言葉かけは、子どもが自分の意見を持つきっかけになります。親との対話を通して、自分の考えに自信を持ち、行動へつなげることができるのです。
家庭は、子どもが安心して挑戦できる場所です。手をかけすぎず、しっかり見守ることで、子どもは少しずつ「自分でできること」を増やしていきます。そのような家庭での関わりが、子どもの主体性を大きく育てていくのです。