くらし 飼い主の皆さん・これから飼う皆さんに考えてほしい 犬や猫の適正飼育
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道占冠村
- 広報紙名 : 広報しむかっぷ 2025年6月号
犬や猫など、ペットは私たちの暮らしに癒しや安らぎを与えてくれるかけがえのない存在です。ところが、間違った飼い方をしてしまうと、ストレスや周囲とのトラブルの原因になることもあります。人と動物がともに安心して暮らせる地域をめざし、飼い主の皆さんもこれから飼う皆さんも、動物の適正飼育について考えてみませんか。
ペットを飼うことは、その動物の命を預かるということです。飼い主には、ペットが健康で快適に暮らせるようにし、最後まで適正に飼育する「終生飼養」の責務があります。
飼い主の都合でペットを捨てることやお世話をせずに放置することは犯罪です。どうしても飼うことができなくなった場合は、責任を持って新しい飼い主を探しましょう。ご自身に不測の事態が起きた際に備え、親戚や知り合いなどに飼育を引き受けてもらえるようあらかじめ頼んでおくことも大切です。
これからペットを飼う予定の方は、次のことについてよく考えてみましょう。「今は飼わない」と判断することも立派な愛情です。
・ペットを飼える居住環境か
・家族の同意が得られるか
・動物アレルギーの心配はないか
・最後まで飼育する覚悟があるか
・毎日きちんとお世話できるか
・高齢となったペットの介護をする心構えがあるか
・餌代や医療費など経済的な負担は承知の上か
・必要なしつけと周囲への配慮ができるか
・引っ越しや転勤の際にも継続して飼育できるか
・飼えなくなった場合の受け皿があるか
■周囲への迷惑・危害を防ぐ
適正ではない飼い方をすると、ご近所や地域の方々に迷惑をかけることになります。例えば、飼い主の管理能力を超えて飼育頭数が増えてしまう「多頭飼育問題」は周囲の環境にさまざまな悪影響を及ぼします。
もちろんペットに罪はありません。大切なペットが地域の嫌われ者にならないためにも、飼い主がルールとマナーを守り周囲に迷惑や危害を及ぼさないよう配慮することが必要です。ただ愛情を注ぐだけではなく、しつけもしっかりと行いましょう。
■無責任な餌やりは禁物
「かわいそうだから…」などといった理由で野良猫に餌をやるのは、本当に猫のためといえるのでしょうか。近年、餌をやることで野良猫が周辺地域に居ついてしまい、民家や畑などにふん尿をされたなどの苦情や相談も多く寄せられています。また、ノミやダニの発生、悪臭やアレルギーといった被害も心配されます。
野良猫に餌を与える行為は飼い主としての責任問題に発展しかねません。もしも餌を与えるのであれば、飼い主として責任を持ち、不妊・去勢手術をすること、また、排せつ物や残飯処理などの清掃もきちんと行いましょう。
■犬の飼い主の皆さんへ
▽犬の登録手続き・狂犬病予防接種を受けましょう
犬を飼ったら村で登録手続きをしましょう。また、年に1回、狂犬病予防接種を受けさせてください。狂犬病は人にもうつり、発症した場合ほぼ100%死に至るといわれる大変危険な病気です。
※占冠村では、狂犬病予防注射を毎年5月に実施しています。
▽きちんと係留しましょう
犬の放し飼いやノーリード(引き綱なし)での散歩は条例違反となり、罰則が科せられることもあります。犬が苦手な方や小さな子どもへの配慮として、散歩の際はリードを短く持ち、確実に犬を制御できるようにしましょう。
▽散歩時にふん尿をした場合はきちんと後始末しましょう
散歩の前に排せつを済ませることは、近隣トラブルを避けるための大切なマナーです。散歩の際に排せつをしてしまった場合は放置せず、ふんや尿をきちんと処理をしましょう。
▽鳴き声による近隣トラブルを防止しましょう
犬が吠えるのは意思表示の一つですが、吠え続けることによってご近所からの苦情や騒音トラブルにも発展します。愛犬がなぜ鳴き声を出しているのかを確認し、無駄吠えの対策としてできる範囲のしつけを行いましょう。
■猫の飼い主の皆さんへ
▽室内で飼育しましょう
以前は屋外で放し飼いをすることが一般的でしたが、外には交通事故や他の猫とのケンカ、寄生虫、感染症など猫にとって危険がいっぱいです。また、近隣にふん尿などの迷惑や被害を与えることもあり、トラブルの原因にもなります。
▽猫に合った環境を整えましょう
室内でもストレスなく過ごせるよう、猫に合った環境(トイレ、爪とぎ、遊び場等)を整えましょう。
■犬・猫共通
▽迷子札・マイクロチップをつけましょう
令和4年6月から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫に、マイクロチップを装着することが義務化されました。※それ以前から飼っていた犬・猫への装着は努力義務です。
▽不妊・去勢手術をしましょう
増えすぎて適正飼育ができなくならないよう、不妊・去勢手術で繁殖を制限することも重要です。猫は繁殖力が強く、年に2~4回発情期があり、1回に4~8頭の子猫を産むため、1頭のメス猫が1年後には20頭以上、2年後には80頭以上、3年後には2,000頭以上になる計算になります。
※環境省パンフレット「もっと飼いたい?」より
問合せ:建設課環境衛生担当
【電話】56・2173