くらし 令和7年度 町政執行方針(4)

IV 持続的に発展するマチを目指して
(1)行財政改革の推進
人口減少社会の中、今まで以上に効率的かつ効果的な事務事業の実施に努め、財政構造の抜本的な改革が必要であることから、天塩町行財政改革推進本部を設置したところです。本組織におきましては、財政改革、窓口改革、施設改革を主たる協議事項としまして令和6年度から取組を進めており、本年度から3年間を集中改革期間として設定しております。各事務事業における費用の精査や、デジタル技術を活用した業務効率化及び省力化と住民サービス向上の取組、各公共施設整備の合理化などの協議について、行政評価委員会による客観性及び透明性を確保しながら、行財政改革の取組を進めてまいります。
行政システムの標準化は、住民への直接的なサービス提供や地域の実情を踏まえた企画立案業務などに注力できるようにするとともに、オンライン申請等を全国に普及させるためのデジタル基盤の構築を目的として、国で進められておりますことから、本町におきましても、国の政策と連動した取組を行います。

(2)ふるさと納税の推進
ふるさと納税制度は、自主財源の確保に加え、地場産業の振興や地域経済の活性化、マチの認知度向上とイメージアップにつながることから、地域の持続的な発展に極めて効果的な取組みです。ふるさと納税制度の基準は、年々厳しさを増しておりますが、引き続き、地域事業者の意欲と皆様の知恵をお借りしながら、ふるさと納税制度の推進に尽力してまいります。また、トップセールスによる民間企業との関係構築や、各種イベント及び首都圏におけるプロモーションを実施し、ふるさと納税の増額を目指した一層の取組を進めてまいります。

(3)要望・誘致活動の推進
本町が持つ産業基盤、豊かな生産物や恵まれた資源は、経済発展や国土保全、食料の安定供給など、国を支える大きな強みです。農業基盤や港湾、道路や河川など、多くの国営・道営事業が進められておりますが、本町の一層の振興・発展のためには、継続した予算の確保、各種制度の改善など、国や北海道への積極的な働きかけが必要であり、地域の皆様や各種期成会、関係機関と連携した一体的な要望活動を推進してまいります。また、自衛隊誘致につきましては、数十年の長きにわたり、地域一体となった活動が進められており、誘致活動や訓練など、来町した隊員とのイベント、芸術・スポーツ活動を通じた交流は、国防への寄与をはじめ、地域の活性化、マチの発展に欠かすことのできない深い「つながり」です。今後も、関係機関と連携した誘致活動に継続して取り組んでまいります。さらに、天塩高等学校の存続に向けた働きかけにつきまして、近隣町を含めた要望体制の整備を進めてまいります。
デジタル技術の急速な普及や脱炭素社会の実現に向けた取組など、社会が大きな変革期を迎える中で、継続する人口減少と少子高齢化、気候変動や物価高騰は、私たちの生活に大きな影響を与えております。このような厳しい状況の中で、マチの未来を見据え前に進み続ける着実性と実行力を発揮し、地域の経済基盤を支える働き手や担い手の確保、誰もが輝き笑顔あふれる地域の実現、持続可能な行財政運営を目指した政策展開に誠心誠意努める所存です。マチが直面する多くの課題を克服し、社会の変革に適応していくためには、誰もがマチの一員として衆知を結集し、地域資源を活用した特色ある取組を進めていくことが必要です。本町には、先人たちが築き上げてきた多くのつながりと、地域で輝く多様な人財がございます。本年度におきましても、常に、地域一体となって協働したマチづくりを行うという姿勢を持ち続け、マチの振興と発展に尽力することをお誓い申し上げます。

結びに、町民の皆様をはじめ、議員の皆様のなお一層のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。