くらし 協力隊通信

■天塩まちづくり・高大連携シンポジウム参加の感想
町民の皆様こんにちは。天塩町地域おこし協力隊(学芸員)の前川です。9月20日、福祉会館にて「天塩まちづくり・高大連携シンポジウム」が開催され、約120名の方々にご来場いただきました。
当日は、天塩高校2年生が総合的な探究の時間の活動として、麗澤大学・筑波大学の学生と共に考えた地域活性化のアイデアを発表しました。6つの班に分かれ、それぞれが工夫を凝らしたスライドを用い、原稿に頼らず発表していた姿がとても印象的でした。
審査の結果、天塩産の木材を活用し、食器の製作・販売を提案した「特産品班」が1位となり、11月には麗澤大学・筑波大学での発表に臨むことになりました。
私は今回、地学協働コーディネーターとして、サポート役という立場で参加しました。高校生と大学生が真剣に地域の未来を考える姿を間近で見ることができ、大変貴重な経験となりました。私自身が高校生の頃にはこのような活動に触れる機会がなかったため、天塩の高校生が地域活性化をテーマに学び、実践できることをとても羨ましく思いました。
こうした経験が将来の進路や地域への思いにつながっていくのではないかと期待しています。
そして何より、このような若い世代の取り組みを町民の皆様にもぜひ知っていただきたいと感じました。保護者の方や、ご興味のある方はぜひとも高校生の活躍に触れていただき、機会があればこの度のシンポジウムのような場にご参加いただければと思います。地域の大人との交流が、高校生にとって大きな励みとなり、次の挑戦への力につながります。今後も学校と地域をつなぐ橋渡し役として、少しずつ力を尽くしていきたいと思います。

■令和7年度てしお塾 テシオコククジラ発掘秘話
天塩町地域おこし協力隊、天塩川歴史資料館学芸員の鷹尾です。資料館は今年度の最終開館日が来週に迫り、日々、冬季休館中に行う館内の整備やイベントの準備について考えております。
当館には、町民のみなさまにご寄贈いただいた天塩町の歴史を物語る上で重要な資料が揃っております。大正・昭和期に実際に使われていた道具類が多数を占めていますが、その中で、資料館2階で展示しているクジラの化石はある種の番外編のような立ち位置と言えるかもしれません。天塩町も人間も存在しない、かつてこの場所が海の底にあった時代の生き物の化石。コククジラ科の化石としては世界最古のものとされています。天塩町民のみなさまでも、テシオコククジラと名付けられたクジラの化石について詳しくご存じの方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
みなさまにこの化石についてもっと知ってもらうべく、この度、テシオコククジラを発掘された木村方一氏(沼田町化石館名誉館長)を講師としてお招きし、「令和7年度てしお塾テシオコククジラ発掘秘話」を開催する運びとなりました。本イベントは天塩小学校の「総合的な学習の時間」の授業の一環での開催となりますが、一般の町民のみなさまにも広くご参加いただけます。事前予約の上お越しくださいませ。事前予約やイベントに関する詳細情報は回覧のチラシ等をご確認ください。

▽令和7年度てしお塾 テシオコククジラ発掘秘話
日時:11月19日(水)4時間目(11:20~12:05)
場所:天塩小学校 体育館
※「てしお塾」は、天塩町に関する様々な講話を町民の方々向けに行う、2018年に開始したイベントです。