くらし 令和8年 新年のごあいさつ(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道佐呂間町
- 広報紙名 : 広報サロマ 令和8年1月号
佐呂間町長 武田 温友
年明けましておめでとうございます。
町民の皆さまには、輝かしい初春を穏やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。旧年中は、町政全般にわたり格別のご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
昨年を顧みますと物価高を筆頭に、生活に直結する大きな出来事が発生しました。令和の米騒動に伴う政府備蓄米の放出、大規模な火災の発生、記録的な高温とその影響を受けた熊の大量出没など、枚挙に暇がありません。
一方で、女性初の総理大臣が誕生し、新たな連立政権も発足となり、高支持率を背景に様々な政策が矢継ぎ早に進められている状況は、今までの閉塞感から抜け出し、明るい兆しが見えてきているとも感じられ、今後も動静に注視してまいります。
このような中、海外情勢に目を向けますとアメリカ大統領選挙で勝利したトランプ氏が再選を果たし、自国の貿易赤字の解消と産業を保護するために相互関税を発行し、日本をはじめ多くの国と取引を行い、国別に税率を設け、日本においては自動車産業や鉄鋼・アルミニウム業界に影響が及んでおります。
また、ウクライナのみならず、インドとパキスタン、タイとカンボジアなど、世界的に軍事衝突が発生し、国際社会の秩序が危ぶまれる事態となっており、さらに日本の国会での討論内容に他国が敏感に反応するなど、緊迫する場面が見られるたびに、自国の優位性を保つためではなく、お互いに尊敬し合い、尊重することにより、争いの無い平和な日常が続くことを心から祈っているところであります。
国内情勢においては、9月に石破首相が退陣し、新たに高市政権の誕生となりました。衆議院では過半数を維持できることとなりましたが、参議院では少数であり、未だ国会運営が不安定な状況下にありますが、「責任ある積極財政」のもと、大規模な物価高対策としてコロナ禍以降で最大となる経済対策を打ち出しました。
この対策の中では物価高対策や家計支援として、自治体向けの重点支援地方交付金を拡充し、プレミアム商品券や電子クーポンの発行に充当できるようになり、また、子育て世帯には所得制限を設けず、0歳から18歳までの子ども1人当たり2万円を支援することとし、さらに電気・ガス料金への支援も盛り込まれることとなりました。参議院議員選挙前には現金給付が公約となっていましたが、給付が見送られることとなり、物価高の影響を受ける国民にとって、やっと手元に届く経済対策となりました。
国民の命や生活を守るという強い言葉を耳にしますが、間に合わないことのないよう、早急な対策を期待するところであります。
さて、昨年の本町を顧みますと、農産物関連では、播種・定植は低温と降雨の影響を受け、平年より遅れたスタートとなりました。その後は、まとまった雨も少なく、7月に入ってからは猛暑となり、作物によっては大きな影響を受けました。麦類は、1週間早く刈取り作業が始まり、7月中に全て収穫を終えるという異例の年となり、細麦傾向で平年反収を大きく下回る収量となり、その中でも秋まき小麦については、春先の低温による「コムギ縞萎縮病」の発生が助長されたことも影響しました。
てん菜は、褐斑病の発生が一部圃場で見られるなど、収量・糖量への影響が懸念され、収量は平年を若干下回る見込みでありますが、大豆や南瓜については、順調な生育により平年を上回る収量となりました。
酪農畜産関連では、生乳生産量については、前半は前年を大きく上回る状況で推移しましたが、7月以降は猛暑の影響が出始め、前年を下回る状況が続いたところですが、関係各所のご努力により、前年並みの乳量となりました。個体販売は、昨年から相場の低調が続いておりますが、副産物価格の回復などにより、回復の兆しが見えております。
また、養豚では、枝肉価格が夏場にかけて高値で推移し、10月以降は値下げ基調となりましたが、飼料価格をはじめとした生産資材などが高止まり傾向であり、酪農畜産全体では計画を上回り、農産物を合わせた農業販売額全体でも当初計画を上回ることができました。
漁業では、外海ホタテの水揚げが、成長不良の影響により、計画変更を余儀なくされましたが、水揚げが減少となる中において、輸出が好調であり、販売価格も高値で推移しました。
また、養殖ホタテは、生産数量の計画をほぼ達成することができましたが、サケ定置網漁業においては、漁獲量、漁獲金額ともに前年を下回ることとなり、総水揚げ額においては、前年を下回る結果となりました。
夏場の高水温によるへい死や稚貝作業の遅れなど、本年の稚貝放流までの生育が懸念されるところであります。
林業では、造林・下刈事業など、補助制度や森林環境譲与税を活用しながら、継続的な森林資源の保全や適切な保護育成に努め、商工業においては、町内での消費拡大を目的としたプレミアム付きふるさと商品券の発行や商工業活性化補助事業、住宅建設促進事業補助金などの継続実施により、町内消費活動の活性化及び商工業者への支援を行いました。
観光関連では、「特定非営利活動法人佐呂間町観光協会」が設立され、サロマ大収穫祭をはじめ、東京都港区や宮崎県都農町などにおいて、本町の魅力発信や物産販売などPR活動を行うとともに、特産品である南瓜を用いたハロウィンイベントの開催や本町のゆるキャラ〝ももちゃん〞を活用したPR資材の販売など、多種多様な取組が展開され、更なる活動に期待を寄せております。
教育関係では、令和7年度から小中学校の9年間を連続する教育課程により編成する「併設型小中一貫校」を導入し、9年間を見通したカリキュラムによる教育活動を展開するとともに、佐呂間高校生に対する応援事業として、進学や就職するお子さんに対する支援を行い、子育て支援策としては学校給食費の無償化や模擬試験・資格取得検定受験料などの支援を引き続き実施し、保護者の負担軽減を図っております。
町民の皆さんにご参画いただき協議してまいりました「役場新庁舎建設事業」は、今年度から躯体の工事に入り、目に見える形となってまいります。かねてより協議してきた新庁舎建設の基本理念は、すべての町民に開かれた「安心・安全」「協働」「環境」を重視した『すべての人にやさしいまちづくりの拠点』であり、実施設計により具現化された整備計画を推進することで、親しみがあり利用しやすい庁舎の整備を進めて参ります。
最後となりますが、基幹産業の振興や医療・福祉体制の充実、子育て支援や人口減少対策など多くの課題も山積しており、地方を取り巻く環境は、依然として厳しい現状にありますが、町民の皆様の豊かな生活の実現と佐呂間町の発展のため、私の使命である『ふるさとサロマをより良いまちにする』ため、「子どもたちには夢と希望を、働き盛り世代の方には佐呂間町で働く誇りを、高齢者の方にはいつまでも住み慣れた家で暮らせる安心を」をモットーとし、第5期総合計画の4つの大綱に基づく「自然の恵みに感謝し、人が人を支え、共に創(つく)る、生涯の郷(さと)、サロマ」の実現を目指し、町民福祉の向上と更なる発展に向けた「新しい佐呂間町の創造」に決意と信念を持ち、職員とともに一丸となり邁進してまいります。
結びに、新しい年が皆さまにとって健康で実り多い年となるとともに、益々ご健勝でご活躍されますことを心よりご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
