くらし すすめよう! 男女共同参画

◆こんな場面を見たことはありませんか?
・お茶出しや掃除などを「女性のみ」に任せている。
・男性「だけ」が集まる場で仕事の割り振りや情報交換などをしている。
・男性中心に進めてきた中で、過去に成功した経験に基づき決められた「暗黙のルール」がある。
・休日に上司から連絡があれば急用でなくても出勤する。

これらは「オールドボーイズネットワーク」の例です。オールドボーイズネットワークとは、古くから組織に存在している男性中心のコミュニティや男性たちがつくり上げてきた独特の文化を意味する言葉で、昔ながらの男性中心社会においては、当事者や、その環境に慣れている人は何が問題なのか気付きにくい場合があります。
オールドボーイズネットワークで生じやすい問題点をいくつか挙げてみます。

(1)女性の管理職が増えにくい
喫煙所や飲み会など男性中心の場で仕事の情報交換がされると、その中に入りにくい女性などもおり、必要な情報が得られないことで、仕事での活躍を希望する女性などがチャンスを逃してしまう場合が出てきます。

(2)若手社員が育ちにくい
男女を問わず、昔ながらのコミュニティに入らない若手社員は多くいます。働き方が多様化し、仕事の付き合いよりもプライベートを大切にしたいと考える若者が増えています。それを阻害することは、若者の仕事に対するモチベーションを下げることになります。

(3)イノベーション(技術革新)が生まれにくい
過去の成功経験などで培われた暗黙のルールや、価値観などが深く根付いていると、無意識のうちに異なる視点を排除してしまい、新しい風が吹きにくくなることで、変革が敬遠されたり、成長の機会が失われる場合も出てくる可能性があります。
このようにオールドボーイズネットワークは、女性や若者の活躍のほか、組織の成長や変革などを阻む可能性のある問題の一つとなっています。
当事者の男性たちに悪意はありません。仕事を円滑に進める上で「あたりまえ」の意識や行動だと思っており、自分自身のオールドボーイズネットワークに気付きにくいためです。
次回の「すすめよう!男女共同参画」では、オールドボーイズネットワークを変革するための10か条をご紹介します。

問合先:役場企画課企画調整係
【電話】内線213