くらし 【特集】まちの名前 変える?変えない?(1)

今年4月、町の主要団体などが集まる清親会の例会で、辻󠄀町長が町名変更への思いを初めて語りました。
町名を「十勝清水町」とすることで「十勝のブランド力がもたらす効果」、「同名自治体が検索で先に出てくる現状を変えたい」という思いから始まったお話しでしたが、新聞報道をきっかけに、町名変更に少しずつ関心が高まるようになりました。
また、11月の地域懇談会では、住民説明会と住民投票の実施方針が示され、「まちの名前を変えるかどうかは、町に暮らすみなさんの意思を大切にしたい」という考えのもと、町名変更へ向けて動き始めています。
この特集では、もし町名を変更した場合、みなさんの暮らしにどのような影響があるかなど、まず知ってもらいたいポイントをご紹介します。

■みなさんと一緒に考えるために、まず知ってもらいたい2つのこと
Q なぜ、まちの名前を変えようとしているの?
A 同じ名前の地域が全国にあることで、検索しても別の地域が先に表示されたり、町の場所が伝わりにくい場面があるためです。
その背景には「もっと、清水町のことを知ってもらいたい」という思いがあります。特に「十勝」というイメージを名前に反映できれば、町の魅力がより伝わりやすくなるのではないか―。
そういった考えが、町名変更を検討するきっかけになっています。

Q まちの名前を変えることで、どのような未来を描いているの?
A 町の存在が広く知られ、魅力や地元産品の価値が自然と伝わりやすくなる未来を描いています。
その結果、ふるさと納税や観光、地元産品のPRチャンスが増え、ブランド力や発信力の向上につながると考えています。
まちの名前をきっかけに、「どんな町なんだろう?」と多くの人に興味を持ってもらえる。そしてそこから、町の利益を増やし、みなさんへ還元して再活性化につなげたいという前向きな思いがあります。

■まちの名前を変えるメリットandデメリット 3つの視点から見てみましょう
「清水町」から「十勝清水町」へ町名を変更した場合の主なメリットとデメリットについて、住民のみなさん・地域事業者のみなさん・行政という3つの立場で整理しました。

◆住民
◇メリット
・十勝の自治体という認識が高まり、他の地域とまぎらわしくなくなる。
・知名度や十勝ブランドによるイメージアップで、まちへの誇りが高まる。
・町の税収が増えることで、暮らしに身近なサービスの向上につながる。

◇デメリット
・行政手続きで住民のみなさんが行うものは限られた範囲にとどまるが、民間企業への住所変更手続きは会社ごとに異なる。
・長く親しんできた町名がかわることで、抵抗感が生じる可能性がある。

◆地域事業者
◇メリット
・地元産品に十勝ブランドという付加価値が生まれる。
・販路の広がりや、プロモーション効果のアップが期待できる。
・知名度アップにより町を訪れる人が増え、地域経済が全体的に元気に。

◇デメリット
・パンフレット、名刺、各種書類など、住所を表記している資材の更新が必要になり、費用が発生する。
・情報の切り替え時期には、お客さまや取引先への案内や周知に手間や費用がかかる。

◆行政
◇メリット
・観光・移住・地元産品PRなどを、ひとつの流れとして展開できる。
・メディアやSNSなどで話題になり、町を知ってもらう機会が増える。
・検索結果に「十勝清水町」と表示され、情報が届きやすくなる。

◇デメリット
・庁舎看板や標識、広報物のほか、住民基本台帳などの各種データベースの更新費用が発生する。
・町名の移行期間中は、住所変更の案内や窓口対応など業務量が一時的に増える。

問合せ:企画課企画統計係
【電話】62・2114