- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道豊頃町
- 広報紙名 : 広報とよころ 2025年11月号
◆小笠原 玄記(おがさわら げんき)議員
Q:今後の町の暑さ対策の方針は
A:暑さ指数計の設置促進など検討
近年の気候変動で、本町でも極端な高温の日が増え、屋内熱中症のリスクが懸念されます。
こういった状況を踏まえ、町の一部の施設をクーリングシェルターとして開放していますが、町の暑さ対策の現状と今後の対策について質問します。
◇熱中症の搬送状況は
Q:我が町における過去3年間の熱中症または疑いによる搬送状況について伺います。
A:町長
過去3年間の搬送件数は、令和4年が3件、令和5年が6件、令和6年が5件の合計14件です。そのうち9件が高齢者で、いずれも屋外で作業されていました。令和7年は0件です。
なお、小中学校や保育所からの搬送件数はございません。
◇クーリングシェルター今後の活用方針は
Q:エアコンがない家庭への暑さ対策は、クーリングシェルターの積極的な活用という考えなのか伺います。
A:町長
町民の皆様が安心して涼しいところに避難できるよう、今年度は熱中症アラート発令時に町内8か所にクーリングシェルターを開放しました。
また、地域包括支援センター職員やまごころ通信員による高齢者宅訪問などを実施しています。
今後、移動手段の確保を含め、クーリングシェルターの積極的な利用を促進します。
◇暑さ指数の活用は
Q:屋外活動実施の判断に暑さ指数を活用していますか。
A:町長
学校では文科省のガイドラインに基づき、暑さ指数を活用しています。保育所では気温30度を目安に保育士が柔軟に判断しています。また、総合体育館では定期的に休憩等の声かけを行っています。
今後、保育所や総合体育館などで暑さ指数を活用するガイドラインを作成します。
また、高齢者世帯を対象に暑さ指数計の設置促進などを検討します。
[暑さ指数(WBGT)]
人間の熱バランスに影響の大きい「気温、湿度、輻射(ふくしゃ)熱」の3つを取り入れた温度指標のこと。
この指標が28を超えると熱中症患者発生率が急増する。
◇公共施設への今後のエアコン設置方針は
Q:農村部の集会施設や産業観光施設などへの今後のエアコン設置方針について伺います。
A:町長
利用頻度や施設を利用する方の意見を踏まえ、財政的負担を考慮しながら対応したいと思います。
◆坂口 尚示(さかぐち たかし)議員
Q:営農用水確保のため、設備導入などの考えは
A:農協と協議し、井戸掘削経費の支援など検討
◇営農用水確保のための設備導入は
Q:近年、農地拡大や作業機械の大型化により、防除に使う水の量が増え、渇水期には営農用水の確保が困難になってきています。
また、酪農家からも経営規模拡大や猛暑で水の需要が高まり、営農用水を希望する声を多く聞きます。
まず、営農用水確保のための設備導入について町長に伺います。
A:町長
私も農業者の方から、農地拡大により防除で使う水の量が増えているという話を聞き、営農用水の確保は大きな課題であると認識しています。
また、昨今の猛暑により家畜飼養用水としての需要も増えており、今後、営農用水として町の水道使用が増えるならば、取水や浄水のあり方も含めて考えていかなければならないと思っております。
しかし、営農用水として水道料金を引き下げることは、施設の維持管理や水質保全、老朽化した管路の更新などに費用がかかっていることから、容易ではありません。
また、北海道開発局との意見交換において、営農用水の施設整備は水源などの理由から難しいと言われております。
したがって、営農用水確保のための設備等の導入に関しては、現状では各農業者の対応にお任せするしかない状況です。
今後は、農協とも協議しながら、貯水タンクの設置や地下水のくみ上げなど、どのような支援ができるのか検討してまいりたいと思います。
また、浄水場から送り出す給水量と実際に使われた水量に大きな乖離があり、漏水などが原因として考えられます。
漏水の改善なども含めて総合的に考えながら、貯水需要に対応できるよう対策を検討してまいります。
◇営農用水アンケート調査結果は
Q:令和7年6月に実施した営農用水に関するアンケート調査の結果とその結果を受けた町長の考えについて伺います。
A:町長
今後の農業施策の参考にするため、町と農協の連名で営農用水に関するアンケート調査を令和7年6月に実施しました。
農協組合員145戸を対象に調査を行い、回答があったのは78戸(回答率54%)でした。
アンケート調査結果によると、水道水を営農用水として利用していると回答した方が5割いました。
また、4割弱の方が営農用水の確保に困っていると回答しており、その大部分が畑作農家の方でした。
今後、町と農協で協議をした上で、井戸を掘削する経費の支援や水道料金の助成などの対策を早急に検討します。
来年の営農に向けて対策を講じられることがあれば、予算化を含めて対応してまいりたいと思います。
[営農用水アンケート調査結果(抜粋)]

