健康 保健師・管理栄養士がお届けする からだを知ろう

■太郎君と学ぶシリーズ No.69
▽脳ドック(3)

たろうくんは前回、MRI検査がどのような検査なのか詳しく学びました。
今回は、脳ドックを受けた方に見られる主なMRI所見について学びます。

▽脳ドックを受けた方にみられる主なMRI所見
・無症候性脳梗塞
・陳旧性脳梗塞
・脳の「シミ」様の加齢変化
・微小脳出血痕

◎どれも聞いたことがない用語なので、詳しく教えてください!
〇ちょうどドクターが来てくださっているから教えていただきましょう
▽よかろう!まずは無症候性脳梗塞からお伝えしよう

〔無症候性脳梗塞〕
画像上、脳梗塞と思われる病変があるが、自覚症状がみられないものをいう。いわゆる“かくれ脳梗塞”。
自覚症状を伴う脳梗塞や認知機能障害発症の高リスク群であるため、経過観察が必要な所見。
矢印がさす白っぽくなっているところがかくれ脳梗塞の部分だ

◎こわい…脳ドックを受けていないと分からない所見ですね…
▽そのとおり!症状がないとはいえ、かくれ脳梗塞があまりに多いと脳細胞が減少しているということになり、認知機能が低下するのだこの状態はアルツハイマー型認知症とは異なり脳血管性認知症と言われる

▽ちなみに、アルツハイマー型認知症は脳ドックを受けた方にみられる主なMRI所見でも挙げられている“脳の「シミ」様の加齢変化”と深く関係している
◎えぇ!?どういうことですか!?
▽“脳の「シミ」様の加齢変化”は老人斑とも呼ばれ、加齢や睡眠不足、糖のとり過ぎなどの生活習慣で増えていくと言われている

▽脳の「シミ」が増えると正常な脳細胞が減少し、脳が萎縮していくのだ脳の萎縮は認知機能の低下を引き起こし、アルツハイマー型認知症を引き起こすのだ!
◎え~!原因は加齢だけじゃないんですね!
ぼくは夜更かしもするし、甘いものも大好きだから、このままだと脳にシミがいっぱいできちゃう脳のシミなんて外から見えないから、40歳になったら脳ドックを受けなきゃ!

▽うむ
それはいい心がけだ“加齢だけじゃない”というところが重要だな
早いうちから定期的に脳ドックを受けることで早期にリスクを発見できるのだ

▽脳ドックの重要性がよくわかりますね!「陳旧性脳梗塞」と「微小脳出血痕」についても教えてください!

次回へつづく

問合せ:役場保健福祉課保健予防係
【電話】578-9004