くらし 農業委員会だより(1)

■産業まつりを終えて
9月7日に標茶町産業まつりがJAしべちゃ前駐車場特設会場で開催されました。
農業委員会では、毎年参加して、委員会活動を広く知っていただくために、アンケートやクイズなどを実施、また、牛乳の試飲や牛乳を使った手作りの食べ物を格安で提供しています。特に食べ物については、3人の女性委員主導により、数年ごとに変えて提供できるよう知恵を絞って決めています。今年はフレンチドックと決め、200本を目標としましたが、早々に完売してしまい、委員会ブースは活気あるうちに終了しました。
しかし、コロナ禍後の産業まつりは、飲食ブースがメインとなり、来場者が増えております半面、農業者の来場が少なくなっていると感じています。農業委員会としては、当初の目的とは反しますが、町を盛り上げることを第一として、今後とも牛乳を利用した食べ物を提供していきたいと考えています。
(農業委員 熊谷英二)

■農地パトロールを終えて
農業委員会では、毎年10月に全町の農地パトロールを行っています。農地パトロールとは、地域の農地利用の確認、遊休農地の実態把握と発生防止・早期発見を目的としています。
例年は、納税猶予を受けた農地を中心に調査を行っていましたが、今年は、あっせん対象となった農地の調査を行いました。いずれの農地についても、全地有効利用されていることを確認しました。
最後に農地を所有されている方へお願いですが、土砂の流入や、河川の農地の浸食などにお困りの方は役場へご相談ください。
また、遊休農地は数年で荒れてしまいます。そうなれば、有害鳥獣の隠れ場所になったり、ゴミの不当投棄の場所になってしまいますので、適正な管理をお願いいたします。
(農業委員 澁谷洋)

■令和7年度標茶町農業委員会自主視察研修に参加して
令和7年10月14~17日の日程で実施されました。1日目は移動日、2日目は、岐阜県農畜産公社で、担い手の不足や高齢化対策、農地の保全・確保と農地の集積など、相談者が抱える問題を迅速に解決するため「ワンストップ農業支援窓口」として、多様な対応をしています。新規就農は、トマトやいちごの利益が上がっているようですが、一億を超える投資になっているようです。物価高騰の影響でしょう。「清流の国ぎふ」は、寒暖差に恵まれ、多様な旬の野菜、果物の産地形成にもなっています。黒毛和牛は飛騨牛が有名です。大根は、産地リレーで年中新鮮に食することができるそうです。
農地中間管理事業の推進などは、令和8年4月以降に公告となる賃貸借契約から手数料負担を、地主と耕作者にお願いをしており、北海道については、地域計画策定以降に公告された賃貸借契約の手数料負担はありません。岐阜県では賃貸の件数は少ないということです。
2日目は、美濃酪農農業協同組合連合会が運営する「ひるがの北濃牛乳工場」で、岐阜県の酪農家35戸で、牛乳、乳飲料、発酵乳、菓子類等の製造販売をしております。出荷先は、生協34%、学乳20%、量販他46%でした。ひるがの牛乳とひるがの低温殺菌を試飲しました。ひるがの低温殺菌牛乳の方がより生乳に近く、風味は、まさに搾りたての匂いです。
ひるがのミルクプリンは生乳を74%使用し、牛乳本来の甘みがあり、とても大事に食べたくなる、おいしい味でした。主に生協に出荷しているそうで、標茶の物産として参考にしたいです。
今後の課題として、消費、流通、生産の意見を国の政策に取り込んでいただきたいと思います。
(農業委員 大泉義明)