健康 青森市医師会からのお知らせ Vol.19

■「大腿骨近位部骨折について」
寄稿:秋田 護さん(青森慈恵会病院 人工関節センター部長)

大腿骨近位部骨折について解説します。
太ももの骨(大腿骨)の付け根部分が折れる骨折で、多くは骨粗しょう症が背景にある高齢者が転倒することで発生します。受傷後は激しい痛みで歩行が困難になり、早期の手術とリハビリが必要になります。なぜ手術が推奨されるかは、(1)手術により骨折の痛みが緩和される、(2)手術により早期に体重をかけられるようになり筋力低下や関節の硬直や寝たきりになるリスクを減らせる、(3)非手術療法では認知機能の低下を招くから、とされています。
手術は骨折の部位(転子部か頚部)によって方法が異なります。転子部で折れた場合(図1)には、骨折部を固定する手術が適応されます。一方、頚部で骨折した場合(図2)には、骨癒合不全や骨頭が壊死する危惧があるため、人工骨頭に置換する手術が適応されます。
そしてその後のリハビリテーションも重要です。全ての患者さんが元通りの歩行能力を獲得できるかといえば、残念ながら答えは「いいえ」です。受傷前に屋外活動を一人で行うことが可能であった患者さんでも、半年から1年後に元通りに近い歩行能力を獲得できるのは、全体の50%程度に過ぎません。本人のリハビリテーションに対する努力と家族の励ましが重要です。

※詳しくは本紙またはPDF版をご覧ください。

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