健康 青森市医師会からのお知らせ Vol.10

■「脳卒中と生活習慣(病)」
寄稿:中野 高広さん(中野脳神経外科・総合内科クリニック 院長)

「アダリマギ」というのを皆さんも耳にしたことがあるでしょう。津軽弁で「脳卒中が多い家系」のことです。実際両親が脳卒中にかかっており、「自分もその年になってきたのでアダるんじゃないか」と不安を抱えている人は少なくありません。でも実は脳卒中が多い家系は、体質が似ているから脳卒中になりやすい訳ではありません。
食生活を中心としたライフスタイルが親から子へ、さらには孫へと代々受け継がれることが、脳卒中になりやすい原因となっているのです。
特に東北地方では昔から塩分摂取量が多く、その結果比較的若いうちから高血圧となるために脳の細い血管に負荷がかかって脳卒中を発症することが知られています。そのほか喫煙や飲酒などのし好品、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病、肥満や運動不足なども脳卒中の原因である動脈硬化につながります。当てはまる項目を一つでも減らすことによって、「アダリマギ」であっても自分で脳卒中を予防することができます。

問合せ:青森市医師会
【電話】017‒777‒1501