くらし 町政ここが聞きたい 議会だより 3月定例町議会(3)

◆一般質問
◇藤田賀津彦議員
(1)全日本学生スキー選手権大会の成果と反省点について
(2)旧あじゃら高原エリアの冬期活用について

問(1):二月十八日から二月二十三日まで大鰐スキー場において、全日本学生スキー選手権大会が開催された。
その成果はいかがだったのか。
町内には宿泊施設が少なく、また町内飲食店の利用も思ったほど伸びず、コンビニ利用が多かったこと、大会期間中スキー場が貸切となり、一般スキー客が利用できなかったこと。また、選手の一部からはワックス場所確保の不備など、大鰐で大会をやる意味があるのかという不満も聞いた。
経済効果を期待しての大会誘致だったと思うが、以前とは大きな変化が起きている。宿泊施設はインバウンド需要の拡大から、一月中旬から二月にかけ東南アジア旅行社からの予約が多く、今回近隣の主要ホテルは受け入れを断っている。
来年の国スポ、二年後のインカレは開催が決定し、断ることはできないが、費用対効果を考えるのであれば今後、大規模の大会誘致は見直す必要があると思うが如何か。

答(1):(町長)
二月十八日から二月二十三日まで本町で開催された第九十八回全日本学生スキー選手権大会は、彬子女王殿下を迎えた八年振りの大舞台であり、大会を無事終えることができて、ほっと胸をなでおろしているところ。
議員ご指摘のとおり、近隣の主要ホテル等から選手団の受け入れができない旨の回答があったと配宿業者から報告を受けている。当該施設はこれまでの大会開催にあたり、選手団の受け入れ及びワックスルームの設置についてご協力をいただいていた宿泊施設であり、町内宿泊施設の減少と重なり、ワックスルームが設置できない宿泊施設に配宿せざるを得ない状況が生じた。
配宿業者及び選手団からの要望を受け、成田歯科医院様のご協力により急遽共用ワックスルームを設置することとなった。
また、駐車場についても、大雪により当初想定していた駐車台数を確保できず、特に最終日のクロスカントリー・リレー競技の際には、競技会場からあじゃら高原トンネル周辺まで渋滞が発生し、急遽役場及び中学校を臨時駐車場に設定し、町保有のマイクロバスなどによる臨時シャトルバスの運行による対応を実施している。
今大会の教訓を充分に活かし、今後の大会に備えたいと考えている。また、今大会の費用対効果としては、まだ費用が集計できていないが、宿泊者数としては、ジャンプ競技を除いた延べ人数で選手・関係者など約五千七百名であり、うち町内宿泊者数は約三千名となり、全体の五十二%程度となっている。
大規模な大会誘致を見直すかどうかについては、インカレ・国スポにおける結果を踏まえ、関係団体と協議しながら見極めていく。

問(2):国内屈指のホテルチェーンを展開する人気旅館が本町にある。毎年様々な試行を凝らし、シーズン問わず集客活動を行い国内外に向け「大鰐温泉」を宣伝され、本町に大きく貢献されている。その人気施設でも冬期集客には県内各自治体同様不安を感じているようだ。
企画力の優れている当施設の方から、なぜ魅力のある旧あじゃら高原エリアを長年放置しているのかということ。雪をテーマにした国内の人気体験施設は狭いエリアを工夫し雪遊び会場を作っている所もあるが、本町は埋もれた観光資源の宝庫だ。
今年は豪雪に見舞われ、日々の全国ニュースに青森県の積雪が大きく取り上げられた結果、海外インスタグラムに日本で雪が一番多い場所と情報が出回り、青森県に雪を見に行きたいというインバウンド客が増え、海外旅行社も冬の青森に興味を示している。
お客様は待っていては来ない。ここでしか体験できないことを商品化することにより大きな集客に繋がる。
ふるさと納税で宿泊施設の扱い金額が大きく増額していると聞く。スキー以外でもファミリー層、インバウンド集客は期待できるので、埋もれた観光資源を磨き上げ、本町活性化のため、ぜひ旧あじゃら高原エリアの貸し出しを検討していただきたいと思うが、如何か。

答(2):(町長)
大鰐温泉スキー場は、平成二十二年度以降あじゃら高原エリアを休止し、国際エリア主体で運営をしている。
議員仰せのとおり、旧あじゃら高原エリアの利活用として、グリーン・シーズンはパラグライダースクールに町の条例に基づき貸し出している。ウィンター・シーズンについては、現在利活用されていないが、安全を十分に確保し、条例に基づき貸出しすることは可能と考えている。